ビジネス

クルマと色のイメージ 微妙にずらすギャップ感が女性に好評

 モテ車を解説する「週刊ポスト」連載の「死ぬまで カーマニア宣言!」。今回は、自動車の印象を大きく左右するボディカラーについて。これまでにクルマを40台買ってきたフリーライター・清水草一氏(53)が、クルマと色の関係について解説する。

 * * *
 ご同輩諸君。美女はクルマに疎いため、ブランドや車種よりも「空調付きシート」のようなセレブな快適装備に強く反応することが判明している。そして、それに続くのがボディカラーである。

 ボディカラーに対する女性のビンカンさは、私も常々感じている。これまでの愛車では、シャンパンゴールドのBMWが「すごくいい色!」と何度か誉められ、以前乗っていた黒いプジョーのセダンは、なんと某女子アナに「真っ黒でカッコいいですね」と誉められたことがある。45万円で買った走行12万kmのポンコツだっただけに、感激もひとしおだった。

 思い起こせば当連載第1回では、美女をワインレッドの日産・スカイラインに乗せて温泉に出撃したが、彼女の第一声は「このクルマ、色がカワイイ!」だった。ワインレッドがいいというわけではなく、スポーティなセダン+ワインレッドという組み合わせがカワイイと感じたのではないかと推測される。

 最近トヨタは、ボディカラーのバリエーションを増やすことに積極的だ。中でもクラウンは、これまでもピンクや空色、若草色を展開していたが、先般のマイナーチェンジでは、「ジャパンカラーセレクション」なる全12色の色を用意した。「紅(クレナイ)」「仄(ホノカ)」「茜色」など名前も日本語。繊細な色ばかりである。

 が、ピンクのクラウンについては、すべての女性から「ありえない」「絶対乗りたくない」という強い拒絶反応が出ている。その他の色についても、とある美女は「いい色もあるけど、なんでクラウンなの?」と評判はイマイチ。やはり色だけではダメだ。組み合わせである。

 貴重なクルマ好きの美女(38歳・ヘアメイク)に聞いてみたところ、美女をハッとさせるのに重要なのは、“適度なギャップ感”だと教えてくれた。

「例えば小型車やエコカーなら、ガンメタなどの強そうな色。逆に強そうなSUVなら、ちょっと変わったカラフルな色だと、誉めてもらいやすいんじゃない?」

 なるほど! 恋愛でも適度なギャップは重要だと言う。「見た目は怖いけど、話したら意外と優しい人だったからOKしたの」といったアレだ。つまり、クルマのイメージと色のイメージを微妙にずらすところに勝機はありそうだ。

 鉄板は、美女に人気のSUVに、カラフルな色を纏(まと)わせることだろう。たとえ我々が冴えないオッサンでも、オレンジ色のSUVに乗れば、きっと「いい色ですね?」と誉めてもらえるに違いない。間違いない!

※週刊ポスト2015年12月18日号

関連キーワード

関連記事

トピックス

遠野なぎこ(本人のインスタグラムより)
《女優・遠野なぎこのマンションで遺体発見》近隣住民は「強烈な消毒液の匂いが漂ってきた」「ポストが郵便物でパンパンで」…関係者は「本人と連絡が取れていない」
NEWSポストセブン
盟友である鈴木容疑者(左・時事通信)への想いを語ったマツコ
《オンカジ賭博で逮捕のフジ・鈴木容疑者》「善貴は本当の大バカ者よ」マツコ・デラックスが語った“盟友への想い”「借金返済できたと思ってた…」
NEWSポストセブン
フリー転身を発表した遠野なぎこ(本人instagramより)
「救急車と消防車、警官が来ていた…」遠野なぎこ、SNSが更新ストップでファンが心配「ポストが郵便物でパンパンに」自宅マンションで起きていた“異変”
NEWSポストセブン
モンゴルを訪問される予定の雅子さま(撮影/JMPA)
雅子さま、「灼熱のモンゴル8日間」断行のご覚悟 主治医とともに18年ぶりの雪辱、現地では角界のヒーローたちがお出迎えか 
女性セブン
米田
《チューハイ2本を万引きで逮捕された球界“レジェンド”が独占告白》「スリルがあったね」「棚に返せなかった…」米田哲也氏が明かした当日の心境
週刊ポスト
詐称疑惑の渦中にある静岡県伊東市の田久保眞紀市長(左/Xより)
「『逃げも隠れもしない』と話しています」地元・伊東市で動揺広がる“学歴詐称疑惑” 田久保真紀市長は支援者に“謝罪行脚”か《問い合わせ200件超で市役所パンク》
NEWSポストセブン
佐々木希と渡部建
《六本木ヒルズ・多目的トイレ5年後の現在》佐々木希が覚悟の不倫振り返り…“復活”目前の渡部建が世間を震撼させた“現場”の動線
NEWSポストセブン
東川千愛礼(ちあら・19)さんの知人らからあがる悲しみの声。安藤陸人容疑者(20)の動機はまだわからないままだ
「『20歳になったらまた会おうね』って約束したのに…」“活発で愛される女性”だった東川千愛礼さんの“変わらぬ人物像”と安藤陸人容疑者の「異変」《豊田市19歳女性殺害》
NEWSポストセブン
児童盗撮で逮捕された森山勇二容疑者(左)と小瀬村史也容疑者(右)
《児童盗撮で逮捕された教師グループ》虚飾の仮面に隠された素顔「両親は教師の真面目な一家」「主犯格は大地主の名家に婿養子」
女性セブン
組織が割れかねない“内紛”の火種(八角理事長)
《白鵬が去って「一強体制」と思いきや…》八角理事長にまさかの落選危機 定年延長案に相撲協会内で反発広がり、理事長選で“クーデター”も
週刊ポスト
たつき諒著『私が見た未来 完全版』と角氏
《7月5日大災害説に気象庁もデマ認定》太陽フレア最大化、ポピ族の隕石予言まで…オカルト研究家が強調する“その日”の冷静な過ごし方「ぜひ、予言が外れる選択肢を残してほしい」
NEWSポストセブン
大阪・関西万博で、あられもない姿をする女性インフルエンサーが現れた(Xより)
《万博会場で赤い下着で迷惑行為か》「セクシーポーズのカンガルー、発見っ」女性インフルエンサーの行為が世界中に発信 協会は「投稿を認識していない」
NEWSポストセブン