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中国の李克強首相夫人が今年創設の文学賞を受賞 露骨との声

 中国の李克強首相夫人の程虹さんが中国の自然文学賞を受賞したことが明らかになった。程さんは大学教授で、長年、自然文学研究を続けており、その業績が評価された。しかし、この文学賞は今年創設されたばかりで、しかも程さんの作品は翻訳書だったため、ネット上では「この文学賞は首相夫人を受賞させるために創設されたもので、李首相の人気取りを狙った追従ではないか」などとのコメントが書き込まれている。

 程さんは1957年生まれで、1982年に北京大学を卒業したあと同大で文学博士の学位を取得している。

 李克強首相とは同じ北京大学で知り合い結婚、2人の間には長女がいる。程さんは結婚後も研究を続け、首都経済貿易大学外国語学部で30年あまり教え、教授を務めている。専門は英語で、同大の学術委員を務め、米国の自然主義文学を紹介したり、翻訳で多くの業績を上げている。

 今回の文学賞はこれら数多くの翻訳書の一つである『低吟の荒野』が受賞した。この作品の原著は米国の自然科学者の手によるもの。

 この文学賞は海南省の熱帯雨林地域である呀諾達という地区の名前をとった「呀諾達生態文学賞」。中国国土経済学会と海南省呀諾達雨林文化旅游区の共同主催で、今年創設されたばかり。

 今回の賞の選定に当たっては、中国内の自然文学1287冊が対象となり、そのうち程さんの作品を含む4作品が最終選考に残ったという。

 程さんはもともと英文学の専攻だったが、得意の英語を生かして、1995年から主に米国の自然文学書の翻訳に携わってきた。

 程さんは今回の受賞について「私の作品が最終選考に残っていることすら知らなかった。私は1995年から20年間、自然文学の翻訳に携わっていたので、今回の受賞によって、これまでの努力が報われた思いだ」と手放しの喜びようだという。

 この文学賞の副賞賞金は10万元(約200万円)だが、賞金について、程さんは「私の研究を支えてきた首都経済貿易大学の自然文学図書館に全額寄付したい。これによって、今後も自然文学の研究が進めば望外の喜びだ」と述べている。

 まさに、「首相夫人」という立場での優等生的回答だが、ネット上では「今年創設されたばかりで、首相夫人が受賞するというのはでき過ぎだ。やらせの疑いが濃厚では…」とか「あまりにも露骨すぎないか」というコメントが目立っている。

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