もちろん、コイツに乗れば気分は無敵だ。優越感もさることながら、万が一ベンツとぶつかってもこっちの勝ちだ(と思う)。それでいてお値段は489万円から。容積あたりの値段なら日本車より安いくらいだ。
見た目もカッコいい。フロントグリルなど、英国の名門・レンジローバーを思い起こさせる上品さである。しかもこのエクスプローラー、3列シートの7人乗りだから、ミニバンの代わりにもなる。「美女ウケ」と「ミニバンの実用性」の両手に花なのだ。
「それにしたって、いくらなんでもデカすぎるよ! もうちょっと小さいのないのかい?」
そう仰る方には、ジープ・レネゲードをおすすめしたい。サイズはトヨタ・RAV4とほぼ同じ(幅1805mm、長さ4255mm)だから、デカくて持て余すことはまったくない。ジープ伝統のゴツさとキュートなかわいさが融合されたスタイリングは、美女ウケ抜群だ。実際、このクルマを雑誌の企画で撮影した際、モデル嬢たちは「カワイイ!」の大合唱だった。お値段も297万円からと完全に日本車並みである。
主力エンジンはなんとイタリア製。フィアットの1.4リットルターボである。ジープを作っているクライスラー社は、経営危機で2年前にフィアットに身売りした。よって開発は両社の共同、生産はイタリアの工場という、アメリカとイタリアの合作なのだ。先入観の強い方には「一番故障しそうじゃないか!」と突っ込まれそうだが、リスクのないところに勝利はない。美女ウケを狙うなら、多少の冒険も必要ではないだろうか?
繰り返すが、故障の頻度は最大でも日本車の2倍くらい。大したリスクではない。あらゆる激安中古ガイシャを乗り継いできた私が言うんだから間違いない。
※週刊ポスト2016年1月29日号