「もしも○○が弾けたなら」──。シニア世代の中には、若かりし頃に楽器に憧れ、見事に挫折した人は多いはず。だが、カネも時間もそれなりにある今こそ、楽器を始めるチャンスなのだ。
一見敷居が高そうだが、意外と約1か月で『きらきら星』程度なら弾けるようになるのがヴァイオリンだ。さらに努力すると、『情熱大陸』のオープニングテーマ曲も早い人なら約1年で弾けるようになる。
ヴァイオリンは製作国によって音に特徴があり、イタリア製なら情熱的、フランス製は甘くて柔らかい、ドイツ製はどっしりした音色になる。
「自分好みの音色や曲からどの製作国の楽器にするか選ぶのがいいと思います」(島村楽器音楽教室バイオリン科講師・中村なつこ氏)
初期費用は本体と弓を合わせて20万~30万円ほど。ケースや譜面台を用意することも必要だ。
しかし、ヴァイオリンは向き不向きが出てしまう楽器でもある。楽器の貸し出しをしてくれるスクールもあるので、ある程度弾けるようになり、続けられるとわかってから購入するのがオススメ。
向いている人は、手首が柔らかい人。逆に手首が固い人は弾くのに苦労することがあるという。基礎が大切になってくるので、練習曲をコツコツできる人も向いている。
撮影■山崎力夫
※週刊ポスト2016年1月29日号