いきなりかかってきた怪しげな電話の言いなりになって、多額のお金を騙し取られていしまう──いわゆる「オレオレ詐欺」などの特殊詐欺が問題となっている。2008年には約14000件発生し、翌2009年に約5000件に減少したものの、以後手口が巧妙化し、再び増加傾向にある。2014年には30000件に迫る状況になったのだ。
お年寄りの親心につけこむのが、その手口だが、具体的にどんな電話が怪しいのだろうか? 幾つかのパターンに分けて紹介しよう。
◆前ふり(伏線)
「携帯電話をなくした・買い替えた」
息子や娘になりすます手口。こんな電話を受けたら、いったん電話を切って、まずは息子の元の番号に電話するなど、必ず確認を!
「会社の電話でかけているから番号が違う」
犯人が違う番号からかけていることをごまかす言い訳。「この番号を登録しておいて」という言葉にも要注意。次にこの番号からかかってきた時、本当の息子だと思い込んでしまいかねない。
◆仕事がらみを装う
「会社のかばんを紛失した」
電話をしてきて、かばんごと小切手や重要書類をなくしたという作り話をするパターンは、昨今最も多い手口。
「会社の金を使い込んだ」
今週中に借りた金を返さないと横領がバレる。助けてなどと、とにかく焦らせて金を要求する。
「会社で金が必要になった」
子を装い、「金を用立てないと、不渡りが出て、会社が倒産する」などと、緊急性を口にする。
◆トラブルを装う
「投資で失敗した」
株が暴落してしまって、さらにつぎ込まないと元を取り返せないなどと泣きつく。
「示談金が必要に」
女性を妊娠させてしまったとか、痴漢や交通事故の示談金を用意してほしいというもの。
ここで紹介したものは、特殊詐欺の常套手段。こんな話が出たら、すぐに電話を切って無視しよう。
※女性セブン2016年3月3日号