松坂はマウンドが柔らかい球場を得意としている。遡ること1999年、プロ初登板の舞台として選ばれたのも、マウンドが柔らかいことで定評のある東京ドームだった。
「前年優勝していた西武は、開幕カードは西武ドームで開催した。あれだけ騒がれた黄金ルーキーのデビュー戦、ホームで投げさせればお客さんは間違いなく満員になったでしょうが、当時の東尾修監督が“大輔の大事なデビュー戦にはマウンドが柔らかい球場がいい”と考え、東京ドームで投げさせたといわれています」(スポーツジャーナリスト)
足下が固く、踏み込んだ足から衝撃が伝わってくるマウンドでは上下のバランスをとりづらい。そのため下半身の負担を軽減するため、上体に頼りがちになる。
「メジャーは腕だけで投げる投手が多い。そのため上半身の筋力ばかりつける傾向がある。だが、彼らと日本人ではそもそも骨格・体格が違う。筋力で劣る日本人は、もっと下半身を弓のようにしならせて投げないといけないのに、向こうで変な影響を受けたことで、より一層、下半身の動きが悪くなり手投げになってしまった」(米田氏)
さらに相変わらずのウェイトオーバーぶりも問題。
「松坂はベスト体重が84キロとされている。しかし登録では93キロとある。キャンプイン前には“3~4キロ絞った”といっていましたがそれでも重い。元々太りやすい体質であるうえに、スナック菓子が大好きという性格ですから、体重はなかなか減らないと思います」(前出のジャーナリスト)
※週刊ポスト2016年3月4日号