芸能

山口智子の産まない発言で「夫婦だけ」という選択肢に市民権

「産まない発言」は夫婦だけで生きていく絶対的自信

 山口智子(51才)が『FRaU』3月号(講談社)で「子どもを産むつもりはなかった」「いまでもいっぺんの悔いもない」などと思いを赤裸々に語ったことが話題となっている。この発言は子どもを産まない選択をした女性にとって励みとなるものとして受け入れられた。

 一方で、昨年11月「資生堂ショック」が話題となった。資生堂は女性に優しい職場で、美容部員が出産や育児をするにあたっては休職や時短勤務など、フレキシブルな対応をしてきた。ところが2014年、この方針を転換。時短勤務をしている女性社員に対し、土日の勤務や遅番にも積極的に入ってもらいたいと表明したのだ。

 背景には、女性ばかりの職場で、子供のいない女性の負担の増加があった。子供のいる女性の都合で一方的にしわ寄せを受けることに、子供のいない女性たちがNOを突きつけたのだ。

 どちらの言い分が正しいわけでも間違っているわけでもないが、両者の溝は埋まる気配がない。国立社会保障・人口問題研究所の調査によると、2010年、「子供3人以上の夫婦」が調査開始後初めて2割を下回った。

「子供1人」の割合は2005年が11.7%に対して2010年は15.9%、「子供0人」の割合も1992年の3.1%に対して、2010年は6.4%と増加している。「夫婦のみ」の家庭は、今や珍しくなく、「夫婦と子供」という家庭は、当たり前のものではなくなっている。

 そんなご時世にあって、山口の「産まない宣言」は改めて意義深い発言だったと、夫婦問題研究家の岡野あつこさん(NPO法人日本家族問題相談連盟理事長)は言う。

「子は鎹というように、子供の存在があるからこそ夫婦仲が深まるという固定観念は根強い。でも、山口さんは夫婦という単体の絆を、お互いの信頼関係だけで築き上げることができるんだと言った。これは凄いことです。逃げ道を一切作らないで、絶対的な自信がなければ言えないことですから。

 多様化のこの時代、核家族、大家族、シングルマザー、仮面夫婦といろんな形が出てくる中で、子供がいないという選択はある種のタブーというか、最初から除外されてきました。でも、彼女の発言によって、新たに“夫婦だけ”という選択が加わった。

 離婚率が激増している現代、いちばん小さな家族単位、つまり“夫婦”がしっかりと礎を築かなければ、社会はうまく機能しないんですよね。山口さんの告白はこの点を改めて気づかせてくれたのです」

 うらやましいのは、山口の自由な人生そのものではなく、「これが私の選んだ人生」と、堂々と言える自信なのかもしれない。

※女性セブン2016年3月10日号

関連記事

トピックス

足を止め、取材に答える大野
【活動休止後初!独占告白】大野智、「嵐」再始動に「必ず5人で集まって話をします」、自動車教習所通いには「免許はあともう少しかな」
女性セブン
今年1月から番組に復帰した神田正輝(事務所SNS より)
「本人が絶対話さない病状」激やせ復帰の神田正輝、『旅サラダ』番組存続の今後とスタッフが驚愕した“神田の変化”
NEWSポストセブン
大谷翔平選手(時事通信フォト)と妻・真美子さん(富士通レッドウェーブ公式ブログより)
《水原一平ショック》大谷翔平は「真美子なら安心してボケられる」妻の同級生が明かした「女神様キャラ」な一面
NEWSポストセブン
裏金問題を受けて辞職した宮澤博行・衆院議員
【パパ活辞職】宮澤博行議員、夜の繁華街でキャバクラ嬢に破顔 今井絵理子議員が食べた後の骨をむさぼり食う芸も
NEWSポストセブン
《那須町男女遺体遺棄事件》剛腕経営者だった被害者は近隣店舗と頻繁にトラブル 上野界隈では中国マフィアの影響も
《那須町男女遺体遺棄事件》剛腕経営者だった被害者は近隣店舗と頻繁にトラブル 上野界隈では中国マフィアの影響も
女性セブン
山下智久と赤西仁。赤西は昨年末、離婚も公表した
山下智久が赤西仁らに続いてCM出演へ 元ジャニーズの連続起用に「一括りにされているみたい」とモヤモヤ、過去には“絶交”事件も 
女性セブン
日本、メジャーで活躍した松井秀喜氏(時事通信フォト)
【水原一平騒動も対照的】松井秀喜と全く違う「大谷翔平の生き方」結婚相手・真美子さんの公開や「通訳」をめぐる大きな違い
NEWSポストセブン
海外向けビジネスでは契約書とにらめっこの日々だという
フジ元アナ・秋元優里氏、竹林騒動から6年を経て再婚 現在はビジネス推進局で海外担当、お相手は総合商社の幹部クラス
女性セブン
大谷翔平の伝記絵本から水谷一平氏が消えた(写真/Aflo)
《大谷翔平の伝記絵本》水原一平容疑者の姿が消失、出版社は「協議のうえ修正」 大谷はトラブル再発防止のため“側近再編”を検討中
女性セブン
被害者の宝島龍太郎さん。上野で飲食店などを経営していた
《那須・2遺体》被害者は中国人オーナーが爆増した上野の繁華街で有名人「監禁や暴力は日常」「悪口がトラブルのもと」トラブル相次ぐ上野エリアの今
NEWSポストセブン
交際中のテレ朝斎藤アナとラグビー日本代表姫野選手
《名古屋お泊りデート写真》テレ朝・斎藤ちはるアナが乗り込んだラグビー姫野和樹の愛車助手席「無防備なジャージ姿のお忍び愛」
NEWSポストセブン
運送会社社長の大川さんを殺害した内田洋輔被告
【埼玉・会社社長メッタ刺し事件】「骨折していたのに何度も…」被害者の親友が語った29歳容疑者の事件後の“不可解な動き”
NEWSポストセブン