「とにかく3年間は精一杯やってみようと思っています。目標は、三菱重工長崎の全国制覇。ただし、いつプロに呼ばれてもいいような準備を欠かさないようにしたい。妻と子供は東京に残して単身赴任です。2か月に1度帰れるかどうか。それは寂しいですね」
長崎には巨人ファンが多く、街を歩いていても、「加治前、頑張れ!」と声を掛けられるという。東京ドームで開催される都市対抗野球も、巨人時代のファンから暖かい声援を受けた。
「プロでは個人成績がすべてでしたが、今はチームメートから技術的なことを聞かれれば隠さず教えるし、手本を見せます。もちろん、道具や設備は比較にならない。ボールなんて、プロではありえないくらい使い込まれている。だけど、そういうものに触れて、道具を大事にするという原点に立ち返れた。人間として少しだけ成長できたように思います」
撮影■杉原照夫
※週刊ポスト2016年4月8日号