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大阪・岐阜・広島 「清原支援」の輪は全国に広がっている

支援の輪は全国に広がっている

「親和性、常用性は高く、再犯の可能性も高いといえる。懲役2年6月を求刑します」。5月17日、覚せい剤取締法違反の罪に問われた清原和博被告(48)の初公判が東京地裁で開かれた。

 うつむき、時折「ひっひっ」としゃくりあげたり、「ズズッ」と鼻をすすりながら検察官の論告求刑に耳を傾けていた清原被告の背中は小さく丸まり、「番長」の面影はなかった。それでも彼のまわりには、今もなお多くの人々が集まってくる。

 初公判では、わずか20席の傍聴券を求めて3769人が列をなした。全国紙の司法記者が言う。

「この法廷の傍聴席は40席ほどですが、そのうち半分は司法記者が陣取ります。残り20席を巡って、公判中の清原の言動を『速報』として報じたいテレビや通信社が争奪戦を繰り広げていました。あるテレビ局は、“並び屋”と呼ばれる代行業者に依頼し、数百人単位で人を投入していた」

 法廷には、清原被告と親交のある元プロ野球選手・佐々木主浩氏(48)が情状証人として出廷。更生のサポートを約束したが、清原被告の“支援者”は彼だけではなかった。

 故郷の大阪・岸和田では、「地元が生んだヒーローへの寛大な処分を求める」という嘆願書に480人が署名。そのことについて弁護人に聞かれた清原被告は「本来なら地元の恥さらしと言われてもおかしくない……感謝の気持ちでいっぱいです」と声を詰まらせた。署名をした清原被告の実家の近隣住民が言う。

「4月に、“清原さんのお父さんに頼まれました”と語る知らない男性がやってきたんです。地元の人やなかったな。岸和田の人間が先導してやれば、1万人ぐらいすぐに集まったのにって思いましたけどね」

 現在、清原被告の父親は体調を崩し、療養中だと言われている。本誌記者も実家を尋ねたが、家は留守のようだった。

 清原被告を巡っては、これまで多くの支援者の存在が報じられてきた。大手芸能事務所の社長にアミューズメント企業の会長、甲子園常連高校の理事長のほか、六本木の飲食店経営者が身の回りの手助けをしているとも言われた。

「初公判当日、清原被告が乗ってきた車は、岐阜ナンバーのワンボックスカーでした。岐阜県にはかつて清原のスポンサーだったパチンコチェーンがあり、そこの関係車両だと言われている。さらには、広島在住の飲食店経営者の支援で広島移住というプランも浮上しているようだ」(捜査関係者)

 清原被告の支援の輪は全国に広がっている。

※週刊ポスト2016年6月3日号

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