国内

築35年の家 子供が独立し「減築」で2階部分を撤去

2階をすべて減築し左にロフトを残して平屋にしたMさん宅

 2人の子供が数年前に独立し、70代の夫と高齢の母親の3人で暮らす福岡県在住のMさん(60代)。

 築35年になる2階建ての家の特徴である、急こう配の屋根と大きな壁は、風の影響を受けやすく、台風などで家全体が大きく揺れたこともあり、2005年の福岡県西方沖地震の影響で屋根が傾いていた。

 それに、最近では雨漏りやすきま風に悩まされるなど老朽化も感じていたため、子供の独立を機に、家屋全体の補修と耐震性を高めるためのリフォームを考え始めたという。

 これから介護が必要となるかもしれない母親のことや、自分たち夫婦の老後も考え、新築に建て替えるか、外観を変えずにリフォームするか、数か月かけて検討した結果、Mさんが選択したのは、住友不動産の、古い住まいを一棟丸ごと再生する“新築そっくりさん”。不要になった2階部分を撤去し、すべてが1階で完結するよう生活空間を集約させ、平屋にした。増築ならぬ「減築」前は、約214平米あった建物面積を、平屋にすることで約135平米まで減築。耐震補強とともに対風圧力を高め、強固な建物構造に改善することができた。総費用は約2700万円だった。

 ポイントは2階部分を撤去して減築したことだ。

「2階を減築する場合、屋根と2階部分を撤去し、さらに屋根の葺き替えが必要となるため、単なるリフォームよりは費用がかかります。しかし、これにより雨漏りや屋根の傾きを改善でき、家全体のメンテナンスもできました。2階を残したままでフルリフォームするより、費用は抑えられたと思います」(担当した住友不動産広報担当者)

 さらにMさんの場合、4tトラック2台分もの荷物を処分したが、家の左側上部の屋根を残してロフトに変え、収納場所として活用することで、必要な荷物を収納するのに充分なスペースを確保できた。平屋の特徴を生かした大きな天窓からは、中央の洋室にも充分に日光が届き、明るく落ち着いた空間になっている。

「最初から減築ありきというより、どういう暮らしをしたいのかを考えた上で減築を選択するのが、もっともしっくりいく場合が多いんです。減築は、これからを快適に暮らすためのキーワードのひとつだと思います」(住友不動産広報担当者)

※女性セブン2016年6月23日号

関連キーワード

関連記事

トピックス

大阪・関西万博を視察された秋篠宮家の次女・佳子さま(時事通信フォト)
【美しい!と称賛】佳子さま “3着目のドットワンピ”に絶賛の声 モード誌スタイリストが解説「セブンティーズな着こなしで、万博と皇室の“歴史”を表現されたのでは」
NEWSポストセブン
8月27日早朝、谷本将志容疑者の居室で家宅捜索が行われた(右:共同通信)
《4畳半の居室に“2柱の位牌”》「300万円の自己破産を手伝った」谷本将司容疑者の勤務先社長が明かしていた“不可解な素顔”「飲みに行っても1次会で帰るタイプ」
NEWSポストセブン
騒動から2ヶ月が経ったが…(時事通信フォト)
《正直、ショックだよ》国分太一のコンプラ違反でTOKIO解散に長瀬智也が漏らしていたリアルな“本音”
NEWSポストセブン
ロシアで勾留中に死亡したウクライナ人フリージャーナリスト、ビクトリア・ロシチナさん(Facebook /時事通信フォト)
脳、眼球、咽頭が摘出、体重は20キロ台…“激しい拷問”受けたウクライナ人女性記者の葬儀を覆った“深い悲しみと怒り”「大行列ができ軍人が『ビクトリアに栄光あれ!』と…」
NEWSポストセブン
谷本容疑者(35)の地元を取材すると、ある暗い過去があることがわかった(共同通信)
「小学生時代は不登校気味」「1人でエアガンをバンバン撃っていた」“異常な思考”はいつ芽生えたのか…谷本将志容疑者の少年時代とは【神戸市・24歳女性刺殺】
NEWSポストセブン
大谷の「二刀流登板日」に私服で観戦した真美子さん(共同通信)
「私服姿の真美子さんが駆けつけて…」大谷翔平が妻を招いた「二刀流登板日」、インタビューに「今がキャリアの頂上」と語った“覚悟と焦燥”
NEWSポストセブン
女優の趣里とBE:FIRSTのメンバーRYOKIが結婚を発表した(左・Instagramより)
《お腹にそっと手を当てて》ひとり娘の趣里は区役所を訪れ…背中を押す水谷豊・伊藤蘭、育んできた3人家族の「絆」
NEWSポストセブン
過去にも”ストーカー殺人未遂”で逮捕されていた谷本将志容疑者(35)。判決文にはその衝撃の犯行内容が記されていた(共同通信)
《前科は懲役2年6か月執行猶予5年》「ストーカーだけでなく盗撮も…」「5回オートロックすり抜け」公判でも“相当悪質”と指摘された谷本将志容疑者の“首締め告白事件”の内幕
NEWSポストセブン
硬式野球部監督の退任が発表された広陵高校・中井哲之氏
【広陵野球部・暴力問題で被害者父が告白】中井監督の退任後も「学校から連絡なし」…ほとぼり冷めたら復帰する可能性も 学校側は「警察の捜査に誠実に対応中」と回答
NEWSポストセブン
〈# まったく甘味のない10年〉〈# 送迎BBA〉加藤ローサの“ワンオペ育児”中もアップされ続けた元夫・松井大輔の“イケイケインスタ”
〈# まったく甘味のない10年〉〈# 送迎BBA〉加藤ローサの“ワンオペ育児”中もアップされ続けた元夫・松井大輔の“イケイケインスタ”
NEWSポストセブン
Benjamin パクチー(Xより)
「鎌倉でぷりぷりたんす」観光名所で胸部を露出するアイドルのSNSが物議…運営は「ファッションの認識」と説明、鎌倉市は「周囲へのご配慮をお願いいたします」
NEWSポストセブン
イギリス出身のインフルエンサーであるボニー・ブルー(本人のインスタグラムより)
“タダで行為できます”の海外インフルエンサー女性(26)が男性と「複数で絡み合って」…テレビ番組で過激シーン放送で物議《英・公共放送が制作》
NEWSポストセブン