ビジネス

元KARA起用にフジ株主総会で「嫌韓デモの原因検証した?」

フジテレビ株主総会は大荒れに

 6月28日に行なわれたフジ・メディア・ホールディングスの株主総会は、3時間35分の長丁場だった。出席した株主の1人が話す。

「番組がつまらないというストレートな意見が多く出ました。壇上の役員たちも笑顔がほとんどなく、悲壮感が漂っていましたね」

 2016年3月期の同社の売上高は6405億円で前年比0.4%減と、数字上はわずかな減収にとどまった。ところが中核のフジテレビの売上高は前期比6.5%減の2897億円、当期純利益に至っては38%減の33億円と、テレビ東京の後塵を拝する危機的な状況にある。

 業績不振の主な原因は視聴率の低迷だ。昨年の年間視聴率ではTBSに抜かれ民放4位に転落、かつて社会現象にまでなった月9ドラマも、福山雅治主演の『ラヴソング』が史上最低の平均視聴率8.5%を記録するという散々な結果に終わっている。ゴールデンタイムの視聴率では、今年に入って民放5位のテレ東にまで抜かれる有り様だ。

 惨状を見かねた株主たちは総会で不満を爆発させ、厳しい質問を投げかけた。

 まずやり玉に挙がったのは1月に放送された『新春! オールスター対抗歌合戦』だ。この番組に自民党の甘利明、高市早苗、林芳正の各議員が出場したことについて、株主は「視聴者は彼らをスターと思っていない」と一喝。政治的中立性を疑問視した。

 株主優待として毎年送られている手帳に対しても「(子会社で通販を扱う)ディノスのカタログから選ぶことはできないか」との声が上がった。

 月9に関しては、韓国のアイドルグループ「KARA」の元メンバーが新ドラマの主題歌を歌うことがネットで炎上したため「過去の嫌韓デモの原因を検証しているのか」との指摘が出た。

※週刊ポスト2016年7月15日号

関連記事

トピックス

今季から選手活動を休止することを発表したカーリング女子の本橋麻里(Xより)
《日本が変わってきてますね》ロコ・ソラーレ本橋麻里氏がSNSで参院選投票を促す理由 講演する機会が増えて…支持政党を「推し」と呼ぶ若者にも見解
NEWSポストセブン
白石隆浩死刑囚
《女性を家に連れ込むのが得意》座間9人殺害・白石死刑囚が明かしていた「金を奪って強引な性行為をしてから殺害」のスリル…あまりにも身勝手な主張【死刑執行】
NEWSポストセブン
失言後に記者会見を開いた自民党の鶴保庸介氏(時事通信フォト)
「運のいいことに…」「卒業証書チラ見せ」…失言や騒動で謝罪した政治家たちの実例に学ぶ“やっちゃいけない謝り方”
NEWSポストセブン
球種構成に明らかな変化が(時事通信フォト)
大谷翔平の前半戦の投球「直球が6割超」で見えた“最強の進化”、しかしメジャーでは“フォーシームが決め球”の選手はおらず、組み立てを試行錯誤している段階か
週刊ポスト
参議院選挙に向けてある動きが起こっている(時事通信フォト)
《“参政党ブーム”で割れる歌舞伎町》「俺は彼らに賭けますよ」(ホスト)vs.「トー横の希望と参政党は真逆の存在」(トー横キッズ)取材で見えた若者のリアルな政治意識とは
NEWSポストセブン
ベビーシッターに加えてチャイルドマインダーの資格も取得(横澤夏子公式インスタグラムより)
芸人・横澤夏子の「婚活」で学んだ“ママの人間関係構築術”「スーパー&パークを話のタネに」「LINE IDは減るもんじゃない」
NEWSポストセブン
LINEヤフー現役社員の木村絵里子さん
LINEヤフー現役社員がグラビア挑戦で美しいカラダを披露「上司や同僚も応援してくれています」
NEWSポストセブン
モンゴル滞在を終えて帰国された雅子さま(撮影/JMPA)
雅子さま、戦後80年の“かつてないほどの公務の連続”で体調は極限に近い状態か 夏の3度の静養に愛子さまが同行、スケジュールは美智子さまへの配慮も 
女性セブン
場所前には苦悩も明かしていた新横綱・大の里
新横綱・大の里、場所前に明かしていた苦悩と覚悟 苦手の名古屋場所は「唯一無二の横綱」への起点場所となるか
週刊ポスト
医療的ケア児の娘を殺害した母親の公判が行われた(左はイメージ/Getty、右は福岡地裁)
24時間介護が必要な「医療的ケア児の娘」を殺害…無理心中を計った母親の“心の線”を切った「夫の何気ない言葉」【判決・執行猶予付き懲役3年】
NEWSポストセブン
近況について語った渡邊渚さん(撮影/西條彰仁)
渡邊渚さんが綴る自身の「健康状態」の変化 PTSD発症から2年が経ち「生きることを選択できるようになってきた」
NEWSポストセブン
昨年12月23日、福島県喜多方市の山間部にある民家にクマが出現した(写真はイメージです)
《またもクレーム殺到》「クマを殺すな」「クマがいる土地に人間が住んでるんだ!」ヒグマ駆除後に北海道の役場に電話相次ぐ…猟友会は「ヒグマの肉食化が進んでいる」と警鐘
NEWSポストセブン