この取材中にもかかわらず、グループ会社の社長を見かけた新津さんが、やりたいことを直訴し始めると、生沼さんら同僚も“またか”という表情で笑いながら見守っていた。
かくも楽しそうに、和気あいあいと、そして誇りをもって清掃の仕事をしている姿に、あこがれ、胸を打たれる人は少なくないだろう。実際、撮影の合間に、駆け寄って握手を求め、熱い感謝の言葉を述べる女性もいたほどだ。
「最初は生活のために選んだ清掃という仕事でしたけど、やってみたらこの仕事の奥深さにはまって。私、本当に清掃という仕事が大好きなんです。みなさんもわかるはずです。職業として選ばなくても、掃除って生活していく上では誰でもするものじゃないですか。みんな、きれいになると気持ちいいって体験を知っているんです。
もし、仕事でつまずいたり、人生やってられないって悩んだ時には、一度、自分の家を掃除してみてください。考え事をしながらでも自然と手は動くから、気づいたら部屋がきれいになっていて、気が晴れますよ。掃除って、本人にとっては心のお掃除にもなると思うんです。それでも気が晴れないなら、転職して清掃の仕事をしてください。新津が保証します。そのくらい楽しいものです(笑い)」(新津さん)
※女性セブン2016年7月14日号