残暑の睡眠環境で気をつけたいのは、湿気対策。人間は寝ている間に大量の汗をかきます。特に夏場は、こまめに洗濯して、気持ちのいい寝具を使うようにしてください。汚れたシーツやカバーでは、邪気に包まれて眠るようなもので、ますます寝苦しくなってしまいます。布団は干すか乾燥機を使って湿気を取りましょう。
睡眠中に悪い「気」を吸収しないためには、枕まわりをすっきり片づけてください。スマホやタブレットを四六時中チェックしている人がいますが、ベッドや布団にまで持ち込むのは感心しません。SNSで人の動向ばかり見て、そのまま眠りに就くようでは気持ちが休まらず、「気」の補充はできません。
枕元に小さなぬいぐるみや人形を大量に飾ってあるのも、大きく「気」を乱します。風水では、顔のある物はある種の命を宿していると考えます。ぬいぐるみや人形は、持ち主にかわいがられたいといつも願っています。
1体や2体だけなら、あなたの安眠を見守ってくれますが、あまりにもたくさんだと、あなたが寝ている間も「私のことをもっとかわいがって」という念を出します。そんな人形やぬいぐるみに囲まれていると、熟睡できません。
夏の間は寝室に冷房をかけている人が多いでしょうが、頭寒足熱を心がけ、足に冷気が当たらないようにしてください。
東洋医学では、陰陽の「気」がスムーズに巡っている状態が望ましいとします。心臓から遠い足は、心臓から送られてくる血液が循環しにくいため冷えやすく、頭部は血液が上がりやすく熱がこもりやすい傾向があります。
頭が熱く、足が冷たい状態は陰陽のバランスが崩れますから、頭寒足熱が提唱されているのです。暑くて眠れないからといって、部屋全体の温度を下げると、足元が冷えてしまいます。冷たい枕やヘアバンドで頭部を冷やすようにしましょう。
※女性セブン2016年7月21日号