「女子の試合結果が悪いと、“ついで”の男子にスポットが当たる(苦笑)。それがまた悔しいというか、歯がゆいというか。いっそ放っといてくれたらいいのにって思ってました。一方で『いつか男子も見返してやるんだ!』って気持ちは強く持ち続けていました」
そうして水谷選手の執念が結実したのが、リオでの“あの一戦”だった。
メダルが期待されていた女子卓球の石川佳純選手(23才)がシングルス初戦で敗退。初のメダルに王手をかけた福原愛選手も4位に終わった。そんななか水谷選手は躍進を続けた。そして、オリンピックでの男子卓球28年の歴史で初めて銅メダルを手にした。
あまりのうれしさに、感情を爆発させた水谷選手。両手を高く天に突き出したガッツポーズは、思いもよらぬ論争も呼んだ。
水谷選手の「ガッツポーズ」を、元プロ野球選手で野球解説者の張本勲氏(76才)が「マナー違反」などと厳しく叱責したことから賛否両論巻き起こったが、水谷選手本人はただ驚いたと苦笑い。
「今年の全日本で優勝した時もそうだし、これまではだいたい大の字でガッツポーズをしていたんです。それなのに五輪ではあんなに反響があって。いやぁ~驚きました」
※女性セブン2016年9月15日号