ライフ

群を抜く「心不全」の辛さ 死の直前まで呻き苦しむ

死の直前まで辛い苦しみが続く病気も

 三大疾病でがんに続いて死因第2位(15.5%)で19万6760人の命を奪った「心疾患」は、その症状によって「最期」は大きく変わる。

 特に心不全の辛さは群を抜いている。心不全とは、心臓のポンプ機能が低下して全身に十分な血液や酸素を送り出せなくなる状態で、主に高血圧や心筋症、弁膜症などに起因し、その末期症状とされている。米山医院院長の米山公啓・医師が語る。

「患者は心臓の負担を減らすために水分摂取を減らして血液量を減らさなければならない。そうしないと、心臓が無理に働こうとして脈の回数が増え、動悸を引き起こす。酷くなると肺の血液の流れが悪くなって肺水腫で苦しむことになります」

 21年前に50歳の妻に心不全で先立たれた大岡淳さんは、当時の妻の闘病体験をこう振り返る。

「僧帽弁狭窄症という病気の合併症で心不全になった。肺に水が溜まるので『息苦しくて眠れない』と毎晩唸っていました。投薬療法や人工弁の手術も受けましたが効果はなく、手足のむくみや痺れもひどくてとても見ていられなかった。そんな状態が3年も続いた後に亡くなりましたが、死の直前まで呻き苦しんでいました」

 他にも、心不全には貧血や脱水、不眠などの症状が現われ、それによる全身の倦怠感や抑うつ状態といった末期症状が知られている。

※週刊ポスト2016年9月16・23日号

関連キーワード

関連記事

トピックス

足を止め、取材に答える大野
【活動休止後初!独占告白】大野智、「嵐」再始動に「必ず5人で集まって話をします」、自動車教習所通いには「免許はあともう少しかな」
女性セブン
今年1月から番組に復帰した神田正輝(事務所SNS より)
「本人が絶対話さない病状」激やせ復帰の神田正輝、『旅サラダ』番組存続の今後とスタッフが驚愕した“神田の変化”
NEWSポストセブン
大谷翔平選手(時事通信フォト)と妻・真美子さん(富士通レッドウェーブ公式ブログより)
《水原一平ショック》大谷翔平は「真美子なら安心してボケられる」妻の同級生が明かした「女神様キャラ」な一面
NEWSポストセブン
裏金問題を受けて辞職した宮澤博行・衆院議員
【パパ活辞職】宮澤博行議員、夜の繁華街でキャバクラ嬢に破顔 今井絵理子議員が食べた後の骨をむさぼり食う芸も
NEWSポストセブン
《那須町男女遺体遺棄事件》剛腕経営者だった被害者は近隣店舗と頻繁にトラブル 上野界隈では中国マフィアの影響も
《那須町男女遺体遺棄事件》剛腕経営者だった被害者は近隣店舗と頻繁にトラブル 上野界隈では中国マフィアの影響も
女性セブン
山下智久と赤西仁。赤西は昨年末、離婚も公表した
山下智久が赤西仁らに続いてCM出演へ 元ジャニーズの連続起用に「一括りにされているみたい」とモヤモヤ、過去には“絶交”事件も 
女性セブン
日本、メジャーで活躍した松井秀喜氏(時事通信フォト)
【水原一平騒動も対照的】松井秀喜と全く違う「大谷翔平の生き方」結婚相手・真美子さんの公開や「通訳」をめぐる大きな違い
NEWSポストセブン
海外向けビジネスでは契約書とにらめっこの日々だという
フジ元アナ・秋元優里氏、竹林騒動から6年を経て再婚 現在はビジネス推進局で海外担当、お相手は総合商社の幹部クラス
女性セブン
大谷翔平の伝記絵本から水谷一平氏が消えた(写真/Aflo)
《大谷翔平の伝記絵本》水原一平容疑者の姿が消失、出版社は「協議のうえ修正」 大谷はトラブル再発防止のため“側近再編”を検討中
女性セブン
被害者の宝島龍太郎さん。上野で飲食店などを経営していた
《那須・2遺体》被害者は中国人オーナーが爆増した上野の繁華街で有名人「監禁や暴力は日常」「悪口がトラブルのもと」トラブル相次ぐ上野エリアの今
NEWSポストセブン
交際中のテレ朝斎藤アナとラグビー日本代表姫野選手
《名古屋お泊りデート写真》テレ朝・斎藤ちはるアナが乗り込んだラグビー姫野和樹の愛車助手席「無防備なジャージ姿のお忍び愛」
NEWSポストセブン
運送会社社長の大川さんを殺害した内田洋輔被告
【埼玉・会社社長メッタ刺し事件】「骨折していたのに何度も…」被害者の親友が語った29歳容疑者の事件後の“不可解な動き”
NEWSポストセブン