国内

しんぶん赤旗 規制緩和批判→新自由主義批判→安倍批判に

赤旗の「主張」欄は2面にある

 党機関紙であり、すべての記事が共産党の意向を反映している「しんぶん赤旗」にも、“社説”欄がある。同欄のタイトルは、ずばり『主張』。その言説を、評論家の古谷経衡氏が分析する。古谷氏は赤旗の文体について“「です・ます」で統一され、重要なオピニオンの部分は「~ではないでしょうか」で締めるのが恒例だが、時折顔を出すこういった単語が珍妙でアンバランスな読後感を与えてくれる”と分析した。

 * * *
 2016年1月24日の「主張」。長野県軽井沢で起こったスキーバスツアー事故(死者15名)を安倍政権による「規制緩和路線」に絡めて批判するものだ。

 規制緩和による自由競争により、安全や人命がおざなりになる、というのは共産党のみならず反安倍界隈や反グローバルを標榜する国家社会主義者からも盛んに聞こえてくる「常套句」である。

 赤旗はこの日の「主張」をこう結んでいる。「悲惨な事故を繰り返さないため『規制緩和』を根本から見直すことが必要です」。なにか事故が起こると、資本主義の弊害、自由競争の行き過ぎを嘆く文脈の中に、必ずと言ってよいほど登場するフレーズだ。

 事故の被害者の無念と遺族の悲嘆は想像するに余りある。しかし、資本主義が行き過ぎると人命が損なわれる、という古典的な方程式は本当に正しいのか。赤旗は、共産主義体制末期で起こったチェルノブイリ事故の悲劇を忘れたわけではあるまい。

 閉鎖的で、外部と競争がなく、国家から庇護されている組織は、必ず堕落する。中国の国営企業が、巨大な腐敗と不採算企業であることが如実にそれを物語っている。ソ連型共産主義は本来の共産主義ではない、と抗弁したところで理屈にはならぬ。

関連キーワード

関連記事

トピックス

報道陣の問いかけには無言を貫いた水原被告(時事通信フォト)
《2021年に悪事が集中》水原一平「大谷翔平が大幅昇給したタイミングで“闇堕ち”」の新疑惑 エンゼルス入団当初から狙っていた「相棒のドル箱口座」
NEWSポストセブン
食品偽装が告発された周富輝氏
『料理の鉄人』で名を馳せた中華料理店で10年以上にわたる食品偽装が発覚「蟹の玉子」には鶏卵を使い「うづらの挽肉」は豚肉を代用……元従業員が告発した調理場の実態
NEWSポストセブン
17歳差婚を発表した高橋(左、共同通信)と飯豊(右、本人instagramより)
《17歳差婚の決め手》高橋一生「浪費癖ある母親」「複雑な家庭環境」乗り越え惹かれた飯豊まりえの「自分軸の生き方」
NEWSポストセブン
雅子さまは免許証の更新を続けられてきたという(5月、栃木県。写真/JMPA)
【天皇ご一家のご静養】雅子さま、30年以上前の外務省時代に購入された愛車「カローラII」に天皇陛下と愛子さまを乗せてドライブ 普段は皇居内で管理
女性セブン
大谷翔平の妻・真美子さんの役目とは
《大谷翔平の巨額通帳管理》重大任務が託されるのは真美子夫人か 日本人メジャーリーガーでは“妻が管理”のケースが多数
女性セブン
稽古まわし姿で土俵に上がる宮城野親方(時事通信フォト)
尾車親方の“電撃退職”で“元横綱・白鵬”宮城野親方の早期復帰が浮上 稽古まわし姿で土俵に立ち続けるその心中は
週刊ポスト
殺人未遂の現行犯で逮捕された和久井学容疑者
【新宿タワマン刺殺】ストーカー・和久井学容疑者は 25歳被害女性の「ライブ配信」を監視していたのか
週刊ポスト
東京駅17番ホームで「Zポーズ」で出発を宣言する“百田車掌”。隣のホームには、「目撃すると幸運が訪れる」という「ドクターイエロー」が停車。1か月に3回だけしか走行しないため、貴重な偶然に百田も大興奮!
「エビ反りジャンプをしてきてよかった」ももクロ・百田夏菜子、東海道新幹線の貸切車両『かっぱえびせん号』特別車掌に任命される
女性セブン
店を出て染谷と話し込む山崎
【映画『陰陽師0』打ち上げ】山崎賢人、染谷将太、奈緒らが西麻布の韓国料理店に集結 染谷の妻・菊地凛子も同席
女性セブン
高橋一生と飯豊まりえ
《17歳差ゴールイン》高橋一生、飯豊まりえが結婚 「結婚願望ない」説を乗り越えた“特別な関係”
NEWSポストセブン
雅子さま、紀子さま、佳子さま、愛子さま 爽やかな若草色、ビビッドな花柄など個性あふれる“グリーンファッション”
雅子さま、紀子さま、佳子さま、愛子さま 爽やかな若草色、ビビッドな花柄など個性あふれる“グリーンファッション”
女性セブン
「週刊ポスト」本日発売! 岸田首相の脱法パーティー追撃スクープほか
「週刊ポスト」本日発売! 岸田首相の脱法パーティー追撃スクープほか
NEWSポストセブン