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2016.09.26 16:00  週刊ポスト

著作権異議申し立てに逆ギレするネットの異常事態

 検索をしていると、ニュース記事だらけの個人ブログにぶち当たることもあるだろう。これは、ニュースサイトからコピペをして貼り付けているのである。連日ありとあらゆる記事をコピペしブログに集積させることにより検索の順位を上げ、自らは広告費を他人のふんどしで稼ごうとしているのである。まぁ、インチキであることはGoogleに見透かされている昨今ではあるが、一時期はこんなショボい手であっても案外アクセスされたものである。

 これぞ前出「共有資産」の考えである。実際にコストをかけた人間の努力さえタダで使っていいと考える「邪教」がはびこってしまった。タダとパクリが当たり前の世界なだけに、ダウンロードした無料アプリが英語版しかないだけで「★1つ」の低評価をつけたりもする。お客様意識の肥大化だ。

 これまで人々が著作権を主張しなかったのは、匿名の有象無象の著作権違反者にクレームをつけてもまともにとりあわれないことが分かっていたため、渋々黙認していたというのが事実だ。藤津氏はそうではない。自分はあくまでも仕事をくれたメディア限定でコラムを書いたのだから、それ以外に全文掲載されるのはおかしい、とごく真っ当な主張をした。

 違反に対する異議申し立てがあれば、従わなくてはいけない。それなのに、逆ギレをするメンタリティを持つほどの異常事態に陥っているのである。

 この事態を招いたのは2000年代中盤~後半の呑気なWEBユートピア論(WEBは理想郷という考え方)も影響しているだろう。「ネットには集合知がある!」「フリーミアムという概念で皆幸せ!」というバカ言説を撒き散らかした知識人(笑)の連中はこの惨状をどう見ておるのだ。

●なかがわ・じゅんいちろう/1973年生まれ。ネットで発生する諍いや珍事件をウオッチしてレポートするのが仕事。著書に『ウェブはバカと暇人のもの』『バカざんまい』など

※週刊ポスト2016年10月7日号

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