石原氏の口から『厚化粧』発言が飛び出したのは、自民党の都連会長だった長男の伸晃氏が、都知事選への出馬をめぐって小池氏と対立していたからだ。いわば息子かわいさゆえの発言であり、都知事選が終わってからは、石原氏は小池批判を一切していない。それどころか、石原氏は「知事在任中の件で多大な混乱や懸念を生じさせ、申し訳ない。責任を痛感している」と自身の責任を認めるコメントを出し、小池氏からの直接のヒアリングにも応じる構えだ。
それは、自分の政治家としての若き日々を支えてくれた勇二郎氏への感謝なのかもしれない。
「小池さんは“私は生まれ持ってのKY(小池百合子)”なんて冗談めかして言うこともありますが、かなりの策士です。築地移転問題も、実際は小池さんが環境大臣時代から温めていて、都知事選出馬というタイミングを見計らったもの。そのウラには自身のイメージアップだけでなく、アノ発言が尾を引いていたということもあるのでは。石原さんに対しては“父の頃からのご縁でしょう? 私に花を持たせてくださいな”ぐらいに見せているでしょうけどね」(前出・政治ジャーナリスト)
小池氏は9月23日、自らが立ち上げる政治塾の名前を「希望の塾」と命名することを発表した。
「小池さんのことですから、将来の小池新党結成、そして女性初の総理の椅子を狙ってのものでしょう」(前出・政治ジャーナリスト)
老獪な石原氏をもタジタジに。小池劇場の幕は上がったばかりだ。
※女性セブン2016年10月13日号