気は食物を通して栄養だけでなく、視覚や感覚を通して心身に作用します。住み心地のいい環境で生活することが、体内の気の循環をスムーズにします。運の悪い人が低迷から抜け出せずますます低迷してしまうのは、無気力になって掃除も手を抜くようになり、居心地の悪い部屋で鬱々としているからです。
秋から冬に向けて陰の気が強くなっているこの時期、五行の火と水のバランスが大きく狂い、体調を崩す人が多くなります。住まいの風水環境で大切なのは冷えの予防です。
暖房をつければいいというものではありません。室温だけ上げても、寒々としたインテリアでは陰の気は払拭できません。暖色系のアイテムで居心地のよさを演出しましょう。観葉植物や花を飾るのも、室内のエネルギーがアップします。クリスマスカラーの緑と赤は風水的に見ても、この時期に活力を与えてくれる色です。
「家に帰れば、いつでもほっとできる」という安心感があれば、会社や学校でつらい目に遭っても、心身の健康を損なわずにすみます。
また、寒い日でも換気を心がけてください。閉め切った室内は空気がよどみます。風水では、常に新たな気を取り入れることが不可欠です。
そして、体調を大いに左右するのがトイレの快適さです。寒くてじめじめしたトイレは健康も大きく損ない、風水的にも大凶です。トイレマットを敷いて足元からの冷えを防ぎ、照明も温かみのあるものに替えましょう。
五行の水が司る腎臓、膀胱、婦人科系の持病を持つ人は、トイレに加え家の北側も冷えないように気をつけてください。五行の火が司る心臓の持病を持つ人にも、冷えは大敵です。
家族がすこやかに過ごせるように風水環境を整え、年末年始を迎えましょう。
※女性セブン2016年11月24日号