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若手社員にとっては転勤そのものがブラック企業の要素

転勤を命じられるだけでブラック企業?

 転勤とは会社が当たり前のように命じ、社員は黙って従うものだった。ところが最近では、「転勤したくない」と言い出す若手社員が増え、転勤そのものが“ブラック企業の要素のひとつ”になっているという。

 男性42.7%、女性57.5%──これは転勤する可能性のある30~49歳の会社員のうち「できれば転勤したくない」「絶対に転勤したくない」と考える人の割合である。中央大学ワーク・ライフ・バランス&多様性推進・研究プロジェクトが2015年10月に行なった調査の結果だ。

 転勤したくない理由として、若手女性社員からは「交際相手と離れることになり、結婚が遠のく」(29歳・電機メーカー勤務)、男性社員では「将来、起業するために箔のつく会社に入っただけだから、転勤にはメリットがない」(30歳・総合商社勤務)といった声が聞かれる。

 驚くことに遠隔地への赴任が当たり前のはずの商社でさえ「海外に行きたくないという若手が現われて絶句した」(人事担当者)というケースが出てきている。中堅社員の間でも、傾向は同じだ。大手金融機関勤務の男性社員(37)がこぼす。

「地方への転勤でも事前に会社からの打診は一切なし。前日に上司から突然いわれるのが慣例だから、家庭のある身には正直辛い。それでも、採用の時点で転勤について聞かれて『大丈夫です』といって入ったので、仕方ないですが……」

※週刊ポスト2016年12月16日号

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