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日本のクリスマス鶏もも肉 七面鳥の代わりに定着

外はカラッと中はジューシーな「鶏もも下の唐揚げ」

 クリスマスといえば、骨付き鶏もも肉のローストを食べるのが日本での定番。もともとは、アメリカの七面鳥料理がモデルらしい。古くから北・中央アメリカに生息し、先住民、そして移住民の命をつなぐ食糧源でもあった七面鳥は「感謝」の象徴。アメリカでは感謝祭やクリスマスに欠かせない。

 明治維新後、アメリカから日本へクリスマス文化が上陸。ツリーやプレゼント、ケーキなどは浸透していったが、七面鳥は食習慣がなく入手困難だったため、普及しなかった。

 1970年代に「ケンタッキーフライドチキン(KFC)」が日本に上陸。日本に住む外国人客が「日本では七面鳥が手に入らないから、KFCのチキンでクリスマスを祝おうと思う」と言ったことをヒントに、“クリスマスにはケンタッキー”の宣伝戦略を展開、大成功を収めた。これが「クリスマスにはチキン」が定着したきっかけともいわれる。

 そんな骨付き鶏もも肉について、家庭料理研究家の松田美智子さんは、こう解説する。

「骨付き肉はごちそう感がありますし、骨からもうまみが出ますから、ホームパーティーにはぴったりです。後述のレシピでは、唐揚げする前に一度蒸していますが、多めに蒸して保存するのもおすすめです。手で裂いて棒バン棒バン鶏ジーにしてもよいし、翌日のおかずの準備にもなって、一石二鳥です」

◆鶏もも肉の準備
 骨付き鶏もも肉を家庭で調理する際は、二分割すると扱いやすく、また食べやすい。関節の間の隙間に包丁を入れると簡単に切れる。余分な脂は取り除きつつ皮はそのままにし、皮脂のうまみも生かす。唐揚げにする場合は、一度蒸してから揚げると油が入りやすく、外はカラッと、中はジューシーな唐揚げに仕上がる。

「調理用にステンレスの金串を1~2本常備しておくと便利です。皮に穴を開ける、ローストしたお肉の焼き上がりを金串の温度で見分ける…。金串を刺して抜き、流れ出す肉汁で焼き具合を確かめる時になくてはならない道具です。金串ですと竹串のように折れる心配がないので、テキパキと作業も進みます」(松田さん)

◆鶏もも下の唐揚げ
【1】鶏もも肉下を使う。〈準備〉で下処理したもも下2本分は、金串で皮全体に2cm間隔で穴を開け、塩小さじ1、白こしょう少量で下味をつけ、酒大さじ3を振って蒸しておく。
【2】しょうゆ・酒各大さじ3、おろしにんにく小さじ1を合わせて【1】に絡ませる。
【3】 【2】に片栗粉をかるくまぶし、揚げ油適量で皮がパリッとするまで揚げる。

※女性セブン2016年12月22日号

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