国内

もし娘が摂食障害になったら? 家族がすべきこと

摂食障害との指摘もある愛子さま

 12月1日、15才の誕生日映像で随分とおやせしたお姿を見せられた愛子さま。そのお姿には、摂食障害との指摘もあるが、もし娘が摂食障害になったら、家族は何をすべきなのだろうか。精神科医の片田珠美氏はこう語る。

「摂食障害は精神疾患のひとつで、病気であるということを認めることが治療の第一歩です。そんなことはないと否認する、本人だけでなく家族も認めない、認めたくないという場合もありますが、それでは治療に進めません。

 そして、食事や体形、体重を親がコントロールしようとしないこと。やせたね、太ったね、食べてない、食べなさいなどと言わず、批判や指図をしないことです」

 母親の過干渉や、父親の無関心といった家族の問題が遠因のケースもあり、本人だけでなく、家族でのカウンセリングを行うことで好転する場合もあるという。メンタルの問題であることを、周囲も理解しなければならない。

「学習院女子大には、『CAT(キヤット)ルーム』という心理カウンセラーが常駐する談話室があります。愛子さまの長期欠席中、科長(校長)は中等科の養護教諭とCATルームのカウンセラーを交え、何度も議論を重ねたそうです」(学習院関係者)

 摂食障害に詳しいベスリクリニックの田中伸明院長が続ける。

「大事なのは食べる、食べないという行為そのものを治療するのではなく、なぜ食べなくなったのか、その原因をつきとめていくことです。もしやせることで伝えたいことがあるのであれば、“やせること自体は家族への訴えにはならない”と考え方を変えていく必要があります。

 その上で、家族が楽しく食事をする姿を見せる。本人は食べないことが“悪い”とは思っていません。病気だとわかってない場合も多いため、口で言っても反発を招きます。食事に“栄養を摂る”こと以上の意味を持たせることが肝要です。それは家族の会話の時間にしたり、例えば一日の報告といったものでもいいでしょう」

 もちろん家庭だけに原因があるわけではない。“やせているほうがキレイ”という風潮は、細身のアイドルがちやほやされ、雑誌をめくればスレンダーなモデルばかりという社会全体が作り出しているものだ。

 そうした反省から、最近では世界的に、やせすぎのモデルの参加を拒むファッションショーやファッション雑誌が出始めている。女性の摂食障害は社会全体で立ち向かうべき問題でもある。

 12月6日、愛子さまは朝9時に登校され、前日に始まった2学期の期末試験に臨まれた。だが、本当の意味での「お元気な愛子さま」には、まだ時間が必要なのかもしれない。

撮影■雑誌協会代表取材

※女性セブン2016年12月22日号

関連キーワード

関連記事

トピックス

NHK中川安奈アナウンサー(本人のインスタグラムより)
《広島局に突如登場》“けしからんインスタ”の中川安奈アナ、写真投稿に異変 社員からは「どうしたの?」の声
NEWSポストセブン
カラオケ大会を開催した中条きよし・維新参院議員
中条きよし・維新参院議員 芸能活動引退のはずが「カラオケ大会」で“おひねり営業”の現場
NEWSポストセブン
コーチェラの出演を終え、「すごく刺激なりました。最高でした!」とコメントした平野
コーチェラ出演のNumber_i、現地音楽関係者は驚きの称賛で「世界進出は思ったより早く進む」の声 ロスの空港では大勢のファンに神対応も
女性セブン
文房具店「Paper Plant」内で取材を受けてくれたフリーディアさん
《タレント・元こずえ鈴が華麗なる転身》LA在住「ドジャー・スタジアム」近隣でショップ経営「大谷選手の入団後はお客さんがたくさん来るようになりました」
NEWSポストセブン
元通訳の水谷氏には追起訴の可能性も出てきた
【明らかになった水原一平容疑者の手口】大谷翔平の口座を第三者の目が及ばないように工作か 仲介した仕事でのピンハネ疑惑も
女性セブン
襲撃翌日には、大分で参院補選の応援演説に立った(時事通信フォト)
「犯人は黙秘」「動機は不明」の岸田首相襲撃テロから1年 各県警に「専門部署」新設、警備強化で「選挙演説のスキ」は埋められるのか
NEWSポストセブン
歌う中森明菜
《独占告白》中森明菜と“36年絶縁”の実兄が語る「家族断絶」とエール、「いまこそ伝えたいことが山ほどある」
女性セブン
大谷翔平と妻の真美子さん(時事通信フォト、ドジャースのインスタグラムより)
《真美子さんの献身》大谷翔平が進めていた「水原離れ」 描いていた“新生活”と変化したファッションセンス
NEWSポストセブン
羽生結弦の元妻・末延麻裕子がテレビ出演
《離婚後初めて》羽生結弦の元妻・末延麻裕子さんがTV生出演 饒舌なトークを披露も唯一口を閉ざした話題
女性セブン
古手川祐子
《独占》事実上の“引退状態”にある古手川祐子、娘が語る“意外な今”「気力も体力も衰えてしまったみたいで…」
女性セブン
ドジャース・大谷翔平選手、元通訳の水原一平容疑者
《真美子さんを守る》水原一平氏の“最後の悪あがき”を拒否した大谷翔平 直前に見せていた「ホテルでの覚悟溢れる行動」
NEWSポストセブン
5月31日付でJTマーヴェラスから退部となった吉原知子監督(時事通信フォト)
《女子バレー元日本代表主将が電撃退部の真相》「Vリーグ優勝5回」の功労者が「監督クビ」の背景と今後の去就
NEWSポストセブン