「もう、がっつりやってますよ。ゴルフも野球もバイオリンもピアノも(笑い)。こんなに時間とお金を使って何やってるんだろうって思うんですけど、親のエゴですよね。預けられる先生たちもバカバカしいなって思いながらやってると思いますよ(笑い)。でも人にどう思われようが、この姿を見て親が幸せに思って、子供もやりたいと思っていればそれでいいなと思っています。
ただ子供は所有物じゃないから、ひとりの人間として尊重して、ちゃんと意見を聞くようにしなくちゃいけない」(東尾)
それは夫・石田純一(62才)についても同様だ。2016年、都知事選への立候補が大きなニュースとなったが東尾自身は「嫌だ」と思いながらも最後は夫の思いを受け入れた。
「しょうがないですよ、やっぱり。人ってやりたいと思っていることは、やるなと言われてもやる。だから、子供も将来私の思いと違う道を歩んでも、やりたいことが見つかる方が素敵だと思います」(東尾)
幼児教育もあって、最近の子供たちは似たようなおりこうさんが多いと深沢さん。しかしそのしわ寄せは母ひとりにおおいかぶさっていると言う。
「社会では多様性が求められますが、学校では“一様であること”を良しとして、少しでも他の子供と違うことに対して非寛容になっています。例えば忘れ物があるとすぐに親を呼び出しますが、それはかならず母親。何事も問題が起きると呼ばれるのは父親じゃなくて、やっぱり母親なんです」(深沢さん)
母親に責任を周りが押しつけ、母親自身もそれに巻き込まれていく。
「今の子たちはお行儀よく教育されているので、授業参観でも『はいはいはいはい』という子はあまりいないんですが、友人の息子さんがそういったタイプだったんです。彼女はシングルマザーでしたが、懇親会のときに、他の保護者たちから『○○くんは寂しいから、ああやって目立とうとするのよね。お母さんがほったらかしにするからよ』って言われていて、驚きました。