全国に800か所以上あるといわれているウインターイルミネーション。今年10月に全国の夜景鑑賞士が選ぶ『第4回イルミネーションアワード』が発表され、イルミネーション部門では、あしかがフラワーパーク『光の花の庭』が、総合エンタテインメント部門では、ハウステンボス『光の王国』がそれぞれ1位を受賞した。
夜景評論家の丸々もとおさんは今年のイルミネーションの特徴をこう語る。
「今年は“水”がキーワードになっています。もともとイルミネーションは地面に敷き詰めたり、トンネルを作ったり、地上が舞台の展示物でした。しかし一昨年、ハウステンボスが『光と噴水の運河』という水上を舞台にしたイルミネーションを手がけ、大きな話題となりました。水と光というのは、漏電の問題などもあり技術的には非常に難しいのですが、演出的な相性はバツグンに美しいんです。今年は技術の発達もあり、各地で積極的に取り入れられています」
今年初登場となるさがみ湖イルミリオンの『光の大宮殿~Splash Swan~』など、水をテーマにした演出は確かに増えている。その一方で、職人技ともいえる繊細な工夫が施されたイルミネーションも存在する。
「あしかがフラワーパークの『きばな藤のトンネル』は、藤の色を再現するため電球1つ1つをスタッフがペンキで手塗りしています。花を扱うテーマパークとしてのこだわりでしょう。目の前のイルミネーションにどんなメッセージが込められているのかを考えると、より楽しむことができますよ」
※女性セブン2017年1月5・12日号