◆絶対にいける、という確信
商品の企画が固まったのは2015年3月。発売はなんとその約半年後の10月。
「上層部にプランを説明したところ、とにかく早く市場に出すべきだと猛プッシュがかかったのです。生産設備、ネーミング、パッケージデザインから販売戦略まで半年という実に短い期間で取り組みました。弊社としても初めての速度感でしたね」
そこまで商品化を急いだ理由は「絶対にいける、という確信があったからです」と中村氏。
「世の中で『乳酸菌』への関心が非常に高く『菌活』といった注目ワードが飛び交っていることをみんなひしひしと感じていました」
熱を帯びる健康志向市場。その中で、カカオポリフェノールの効果効用だけに安住せず、さらなる機能として乳酸菌を組み込んだ、あわせ技の「スイーツデイズ 乳酸菌ショコラ」。一つの価値の上に、異なる価値を貪欲に加えたこの商品は、さながら打って良し投げて良しの大谷翔平選手のようではないか。
新たなるヒット商品のカギは、大谷選手が実現してみせた「二刀流イノベーション」が握っていたのかもしれない。
●撮影/片野明
※SAPIO2017年2月号