国内

私なら役人の数とコストを10分の1以下にできると大前氏

大前研一氏が官庁のコスト削減案を提示

 キャリア官僚とは、本当に優秀な人材なのだろうか? 経営コンサルタントの大前研一氏は、彼らを20代当時の学力評価だけで能力を測るのは間違いだと指摘している。中央省庁や地方の役所と、民間企業との人材の流動性を高めるべきだという大前氏が、「カイゼン」可能な役所の生産性について解説する。

 * * *
 人事院がまとめた「諸外国の国家公務員制度の概要」によると、たとえば、ドイツの国家公務員の再就職に関する規制は「退職後5年以内(定年退職した場合は3年以内)に、退職前5年間の職務と関係のある企業に就職する場合は、在職した省に届け出なければならない。省の業務と利害対立が生ずるおそれがある場合は、再就職は認められない」となっている。

 私は、これに年齢制限を組み合わせ、大きな権限を持つようになる40代以上の幹部にはドイツと同じような原則を徹底させるとともに、30代までは関連企業への天下りや出向を自由にしてもよいと思う。また、定年後に利権を土産に天下りするのではなく、若い頃から民間企業に出向してグローバル事業や商品計画などの経験をするなら意味がある。それは国家の運営でも必要なスキルだからだ。

 その一方で、天下りとは逆に、民間企業から中央省庁や地方の役所への転職=「天上り」を可能にしたらどうなるかと考えてみよう。

 そもそも官庁では、民間企業では当たり前の業績評価(成果評価)をしていない。生産性やノルマの目標などもない。だから組織は贅肉だらけである。たとえば、企業で事業計画を手がけていた人間なら、今の役所のような単年度主義のバカげた予算は作らない。中長期の事業計画とその評価は絶対に必要だが、役人にそうした発想は微塵もない。

関連記事

トピックス

『虎に翼』の公式Xより
ドラマ通が選ぶ「最高の弁護士ドラマ」ランキング 圧倒的1位は『リーガル・ハイ』、キャラクターの濃さも話の密度も圧倒的
女性セブン
羽生結弦のライバルであるチェンが衝撃論文
《羽生結弦の永遠のライバル》ネイサン・チェンが衝撃の卒業論文 題材は羽生と同じくフィギュアスケートでも視点は正反対
女性セブン
元乃木坂46の伊藤万理華
《難役が高評価》異例のNHK総合W出演、なぜ元乃木坂・伊藤万理華は重用されるのか 将来的には朝ドラ起用の可能性も
NEWSポストセブン
“くわまん”こと桑野信義さん
《大腸がん闘病の桑野信義》「なんでケツの穴を他人に診せなきゃいけないんだ!」戻れぬ3年前の後悔「もっと生きたい」
NEWSポストセブン
中村佳敬容疑者が寵愛していた元社員の秋元宙美(左)、佐武敬子(中央)。同じく社員の鍵井チエ(右)
100億円集金の裏で超エリート保険マンを「神」と崇めた女性幹部2人は「タワマンあてがわれた愛人」警視庁が無登録営業で逮捕 有名企業会長も落ちた「胸を露出し体をすり寄せ……」“夜の営業”手法
NEWSポストセブン
中森明菜
中森明菜、6年半の沈黙を破るファンイベントは「1公演7万8430円」 会場として有力視されるジャズクラブは近藤真彦と因縁
女性セブン
昨年9月にはマスクを外した素顔を公開
【恩讐を越えて…】KEIKO、裏切りを重ねた元夫・小室哲哉にラジオで突然の“ラブコール” globe再始動に膨らむ期待
女性セブン
食品偽装が告発された周富輝氏
『料理の鉄人』で名を馳せた中華料理店で10年以上にわたる食品偽装が発覚「蟹の玉子」には鶏卵を使い「うづらの挽肉」は豚肉を代用……元従業員が告発した調理場の実態
NEWSポストセブン
報道陣の問いかけには無言を貫いた水原被告(時事通信フォト)
《2021年に悪事が集中》水原一平「大谷翔平が大幅昇給したタイミングで“闇堕ち”」の新疑惑 エンゼルス入団当初から狙っていた「相棒のドル箱口座」
NEWSポストセブン
17歳差婚を発表した高橋(左、共同通信)と飯豊(右、本人instagramより)
《17歳差婚の決め手》高橋一生「浪費癖ある母親」「複雑な家庭環境」乗り越え惹かれた飯豊まりえの「自分軸の生き方」
NEWSポストセブン
大谷翔平の妻・真美子さんの役目とは
《大谷翔平の巨額通帳管理》重大任務が託されるのは真美子夫人か 日本人メジャーリーガーでは“妻が管理”のケースが多数
女性セブン
店を出て染谷と話し込む山崎
【映画『陰陽師0』打ち上げ】山崎賢人、染谷将太、奈緒らが西麻布の韓国料理店に集結 染谷の妻・菊地凛子も同席
女性セブン