JR貨物は一編成を最大で26両で運行できるように待避線を増設。貨物駅のコンテナホームの延伸・拡張工事も着手。同時に電力施設を強化した。こうした貨物列車の輸送力増強を裏で支えるインフラ整備が、ここに来てようやく花開いたのだ。
「JR貨物は荷物を積み込むコンテナの大型化も進めて、現在は31フィートコンテナが主流になっています。31フィートコンテナは10トントラックの荷物に相当しますので、トラックの荷物を列車に積み替える際の手間や時間が大幅に削減されました。また、事業者がスムーズに列車を予約できるようにGPSとICタグによる荷物管理を徹底するなど、IT化も推進しました。こうした取り組みによって、貨物列車が輸送手段として使いやすくなり、貨物列車の需要を掘り起こしたのかもしれません」(JR貨物総務部広報室)
30周年を目前にして復権する貨物列車。JR九州は2016(平成29)年に上場を果たしたが、JR貨物にも同様の期待が寄せられている。