華やかだったバブルの時代を今なお引きずる50代・60代は少なくない。東京都に住む飲食店経営の女性Sさん(58才)は石油会社を退職した夫(64才)と2人の子供と4人暮らし。この夫がバブルから抜け出せずにいるというのだ。Sさんが、告白する。
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いまだにバブル期のイケイケドンドンの夫は、口を開けば、「ゆとりなんてロクなもんじゃねぇ」とそればっかり。
ところが、娘が連れてきた彼が、千葉雄大くんのようなかわいい男の子でね。見るからに気に入らなかった夫は、挨拶もそこそこに、「キミ、ずいぶん細いけど、体重何kg?」ってこうよ。
彼が、「58kgです」と答えたら、「そんな細くて24時間戦えるのかね? オレがキミくらいの年には、会社に泊まり込みは当たり前でさ」と。
その後が見ものだったわ。彼は、「うちの会社の方針はダラダラ残業をするな、なんです。お陰で自分の趣味の時間も持てるし、育休も取れます」と、堂々の反対意見。
そうしたら夫は、「そういうことを言っているのは若いうちだけ。やっぱり男は仕事第一さ」と言い、「そうだ、今日は本物の男をキミに教えてやる。母さん、ビール! 飲みニケーションだ」と声を張り上げた。
ところが彼は、「あ、ぼくはビールは飲めないんでウーロン茶で」とあっさり。で、バブル対イマドキの対決は、彼の圧勝で、飲みすぎた夫はダウン。
翌日、私が「勝負あったね」と言ったら、「1回戦はな」だって。娘に、「結婚式まで彼と会わせない」と怒られたこと、すっかり飛んでいたのよ。
※女性セブン2017年4月20日号