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変貌する銀座 朝日新聞vs読売新聞の「高級ホテル戦争」も

銀座には新ランドマークが続々(4月20日開業の「GINZA SIX」)

 日本の商業地のメッカともいえる東京・銀座に、新たな巨大複合ビル「GINZA SIX」(4月20日開業/地上13階、地下6階)がお目見えした。

 銀座6丁目にあった「松坂屋銀座店」跡地の再開発事業として進められてきた同施設は、区道を付け替えることで2街区を一体開発したため、敷地面積は銀座エリア最大規模。有名ブランドなど241店が集結した商業エリアに加え、ワンフロア面積が6000平方メートルと六本木ヒルズよりも広く、計3000人が勤務できるオフィスエリアを融合させたことからも、そのスケールの大きさがうかがえる。

 GINZA SIXの特色は、とにかく銀座らしく「一流」にこだわり抜いた点にある。仏クリスチャン・ディオールや伊フェンディなど海外の高級ブランドをはじめ、テナントの半数以上が、それぞれ企業やブランドを象徴する大型の「旗艦店」として出店。まさに富裕層を相手に“最高のクオリティを集積”した商業施設といえる。

 ターゲットは日本の富裕層ばかりではない。年々増加する訪日外国人客の取り込みを意識したつくりになっているのも特徴的だ。〈和〉や〈伝統〉をコンセプトにした逸品を揃えるテナントが随所に配置されているほか、地下3階に設けた「観世能楽堂」は大きな外国人でも座りやすいよう席幅を広げている。

 また、観光案内や手荷物預かりの機能をもった「ツーリストセンター」、大型観光バスの乗降場を設けたのも、外国人観光客が銀座を訪れた際のランドマークにしたいとの意気込みが表れている。

 だが、銀座エリアを見渡すとGINZA SIXに限らず、2020年の東京五輪に向けて、あちこちで再開発が進められており、顧客獲得合戦は一層熾烈になるだろう。

 商業施設ではすでに昨年3月に「東急プラザ銀座」が開業したほか、今年3月には旧プランタン銀座が新たな商業テナントビル「マロニエゲート銀座」に衣替え。6月には免税カウンターや電子決済システムを導入した生活雑貨専門店「ロフト」も銀座店をオープンさせる。

 そして、商業施設とともに整備が急ピッチで行われているのがホテルだ。銀座エリアでは、すでに明らかになっているだけでも2020年までに7軒の新規ホテル開業で1144室以上の客室増加が見込まれている。

 森トラスト、三井不動産、名鉄不動産、相鉄イン、ヒューリック……さまざまな企業がホテル開発に名乗りを上げる中で注目を集めそうなのが、自社所有の土地活用でホテル誘致を掲げる「朝日新聞vs読売新聞」の新聞社対決だ。

 経済誌『月刊BOSS』編集委員の河野圭祐氏がいう。

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