三井グループの社長会「二木会」ではこの家訓が経営理念として共有されている。経団連会長の榊原定征・東レ相談役も二木会出身である。
三菱グループ企業の社長でつくる「金曜会」も結束は強く、創業家の4代目社長・岩崎小弥太が掲げた経営理念「三綱領」が今も息づいている。
「所期奉公」(国への貢献)
「処事光明」(取引は公明正大)
「立業貿易」(事業は世界に目を向ける)
その中でも三菱を特徴づけているのが「所期奉公」だろう。小弥太自身がその意味するところをこう語っている。
「事業の究極の目的は国のためにするということであって、その目的達成のためにベストをつくすことがわれわれの理想でなくてはならない」