距離が延びるからといって、調教が大きく変わるということもありません。坂路主体だったのが、下(コース)で追い切る本数が増えるぐらいでしょうか。
かかりグセの抜けない馬ならば、桜花賞の1600メートルを使った後ではタメが利きにくくなることもある。そんな馬がオークスを目指す場合、思い切って桜花賞を避ける選択肢もあるかもしれません。
クラシックロードを走る牝馬にとっては、オークスには春最後のレースというイメージがあります。2400メートルは過酷ではあるけれど、夏場しっかり休むことができます。長い距離を走ったからといって悪い影響を残すということは考えません。
もちろん、オークスを回避するという選択もある。この時期は2歳馬が入厩し、ゲート試験などが始まるタイミング。次世代の準備を始める時期ですね。馬房数の関係があるので、3歳馬を無理に使おうとするよりは、2歳馬を入れて様子を見たいということがある。これまでクラシック戦線で頑張ってきた馬でも、体調がひと息ならば思い切って放牧に出します。秋華賞トライアルは秋競馬がスタートしてすぐ始まります。そちらに照準を合わせていけばいいのです。