ところが、業界のベテランはこの騒ぎに冷ややかだ。本誌と同日発売のライバル誌、週刊現代の元編集長・元木昌彦氏は、あっさりとこう言ってのける。
「俺だって、編集長時代はポストの中吊りを盗み見していたよ(笑い)。印刷所の人間を飲ませ食わせして、ポストの特ダネを事前に聞き出して慌てて追いかけたこともあった。発売日にポストの編集長から『ひどいじゃないですか』と電話がくるけれど、“お互いに企業努力”ということで話は済んだんです。
この業界では、汚いと言われようが情報を取ったほうが勝ち。新潮が怒るのもわからなくはないけど、ほかに追っかけるニュースがあるだろうと。ちなみに新潮から今回の件でコメントを求められたのでそう話したら、ボツになったけどね(笑い)」
なお、本誌が現代、文春、新潮の広告を盗み見たことは一切ない。そのことは、はっきり記しておく。
※週刊ポスト2017年6月2日号