◆ソムリエとの具体的な会話術
ソムリエと話すとき、初心者ほど初心者と思われないようにと身を固くして、素っ気ない態度を取ってしまうことが多い。だが、それは損だと小久保氏はいう。
「ソムリエは便利な検索機能だと思い、気軽に利用してください」
グーグルでネット検索するように、好みの味、ぶどう品種、産地、生産者、そして価格などを伝えれば、ソムリエはその条件に合うワインをリストアップしてくれる。店にはワインリストに載っていないワインも用意されていることがあり、その中からお勧めを選んでくれることもある。
好みの味を伝えるときに大事なのは、「重め」「軽め」「繊細」「渋め」「渋みが少ない」「果実味がしっかりしている」「すっきりした辛口」「甘め」……など、なるべくシンプルな言葉を使うことだという。
「一番困るのは『飲みやすいものはどれか』という聞き方です。人によってどういうワインが飲みやすいかは違いますから。また、陽気な中高年の方に多い『おいしいものを頼むね!』という注文も困ります(笑い)。理由は同じです」(小久保氏)
※週刊ポスト2017年5月26日号