毎日10時間以上も必死に勉強を続けてきた受験生に、梁氏のような50歳の社会人がかなうわけはない。それを知ってか、街なかを歩く梁氏を見ると、市民のなかには「梁さん、リラックスだよ。リラックス」と励ましなのか、諦めなのか分からないような声がかかるという。
梁氏は「ほかの人々は家を買うことなどを目標としているが、私は大学に入って勉強することが目標。死ぬまで止めない」と言っているが、現実はかなり厳しいというのが本当のところ。ネット上では「人生の目標は人それぞれだが、不可能なことに挑戦するのは、それこそ人生の時間の無駄」との声もある一方、「一流大学を卒業して、党政府高官となって出世して、腐敗にまみれるよりはまし」といった声も書き込まれている。
この10年間、梁氏を取材し続けてきた中国紙「新京報」記者は「梁さんは試験前は『自信がある』といつも言っているが、終わると『やっぱりダメだった』と毎年言い続けてきた。今年は違って言い方をしてくれるとうれしい」などとコメントしている。