呉氏はこれら大幹部ファミリーとも密接な関係をビジネスに利用し、まったくのゼロから、資産額2420億ドル(27兆円弱)を誇る安邦集団を育て上げたといわれる。
その派手な人脈やビジネス展開は、いやがうえでも最高指導部の関心を集め、ビジネス上の疑惑が噴出したとみられる。
習近平指導部は今年4月、保険業界の政府監督機関である中国保険監督管理委員会(保監会)の項俊波主席(閣僚級)を解任。共産党中央規律検査委員会が保険会社の株式買い占めなどの「重大な規律違反」の疑いで調査を始めており、呉会長の身柄拘束も保険業界全体に腐敗追及の動きが及びつつあることを示している。
これについて、香港メディアは「トウ小平の孫娘との結婚などで、太子党人脈をビジネス展開に利用しようとしたことが、習近平ら太子党中枢の逆鱗に触れた」との見方を伝えている。