「企業の転売先を紹介してほしいとの用件でB氏に引き合わされた。ブルー社が新橋に移転した頃のこと」
山本氏が国会質問で吉岡氏への強制調査を批判していた時期に、“一度しか会ったことがない”はずの吉岡氏が、山本氏が代表を務めるブルー社の名刺を持ち歩いていたとする証言である。吉岡氏の代理人である佐藤博史弁護士に問うと「本人に確認する」とし、1時間後に連絡があった。
「確かに吉岡氏はブルー社の名刺を持っていたようだが、時期は違う。証券会社の社員だった2012年春は兼業が禁止だった。名刺をもらったのは、2012年6月の逮捕・解雇を経て保釈された同年夏以降。2012年3月の山本氏の国会質問の時にブルー社の肩書きはない。山本氏はほとんどブルー社に来ず、吉岡氏も1回しか会ったことはないと言っている」
山本氏の国会質問時にブルー社の肩書きはなかったとする説明だが、その説明通りであれば、今度は別の問題が出てくる。
山本氏は国会質問で吉岡氏への強制調査を批判したが、SESCの告発は止まらず吉岡氏は逮捕され、証券会社を解雇された。そんな状況に置かれた吉岡氏にブルー社が仕事を与えたという経緯は、“調査が止まらなかったことの埋め合わせではなかったか”という疑惑が生じてくるからだ。