国際情報

金日成の健康法は少女からの輸血や少女との入浴など

金日成(右)は82歳で死去 Korean Central News Agency/AP/AFLO

 絶対的権力と富を手に入れた独裁者が、最後に求めるのが不老不死の肉体だ。己の命のためなら手段を選ばない。北朝鮮の初代国家主席・金日成の「生への執着」はどんなものだったのか。

 金日成は、健康管理、長寿に異常な執着心を持っていた。そんな金日成のために1976年に設立されたのが通称「金日成長寿研究所」。そこでは西洋医学と一線を画す、驚きの北朝鮮独自の医療技術が日々、研究されていた。後年、脱北した同研究所の研究者らにより金日成が試みたという健康法が明かされている。

 そのひとつが、北朝鮮北部から選抜された十代の処女たちからの輸血。処女の血には、白血球やヘモグロビン、良質なたんぱく質が豊富に含まれているからだという。処女の出身地が北部に限定されていたのは、「アメリカの侵略に遭わなかったため、血が汚れていない」という理由だった。少女たちは金日成との入浴も強要された。彼女たちから発散されるホルモンを吸収するためだという。

 また研究所では、鹿の角や高麗人参などを使用した精力増強剤のほか、冬虫夏草やオットセイのペニスなどを成分とする老化防止の秘薬も開発されていた。研究員らは、「それら秘薬の効果を確かめるため、金日成と同様の肥満体型の幹部たちを集めて人体実験を行っていた」ことを明かしている。

 国家の優秀な人材を総動員し、金に糸目を付けず妙な健康法に明け暮れた独裁者は82歳でこの世を去った。当時の北朝鮮男性の平均寿命67歳を大幅に上回る長寿だった。

※SAPIO2017年8月号

関連キーワード

関連記事

トピックス

林家ペーさんと林家パー子さんの自宅で火災が起きていることがわかった
《部屋はエアコンなしで扇風機が5台》「仏壇のろうそくに火をつけようとして燃え広がった」林家ぺー&パー子夫妻が火災が起きた自宅で“質素な暮らし”
NEWSポストセブン
1年ほど前に、会社役員を務める元夫と離婚していたことを明かした
《ロックシンガー・相川七瀬 年上夫との離婚明かす》個人事務所役員の年上夫との別居生活1年「家族でいるために」昨夏に自ら離婚届を提出
NEWSポストセブン
林家ペーさんと林家パー子さんの自宅で火災が起きていることがわかった
「パー子さんがいきなりドアをドンドンと…」“命からがら逃げてきた”林家ペー&パー子夫妻の隣人が明かす“緊迫の火災現場”「パー子さんはペーさんと救急車で運ばれた」
NEWSポストセブン
豊昇龍
5連勝した豊昇龍の横綱土俵入りに異変 三つ揃いの化粧まわしで太刀持ち・平戸海だけ揃っていなかった 「ゲン担ぎの世界だけにその日の結果が心配だった」と関係者
NEWSポストセブン
“高市潰し”を狙っているように思える動きも(時事通信フォト)
《前代未聞の自民党総裁選》公明党や野党も“露骨な介入”「高市早苗総裁では連立は組めない」と“拒否権”をちらつかせる異例の事態に
週刊ポスト
韓国アイドルグループ・aespaのメンバー、WINTERのボディーガードが話題に(時事通信フォト)
《NYファッションショーが騒然》aespa・ウィンターの後ろにピッタリ…ボディーガードと誤解された“ハリウッド俳優風のオトコ”の「正体」
NEWSポストセブン
立場を利用し犯行を行なっていた(本人Xより)
【未成年アイドルにわいせつ行為】〈メンバーがみんなから愛されてて嬉しい〉芸能プロデューサー・鳥丸寛士容疑者の蛮行「“写真撮影”と偽ってホテルに呼び出し」
NEWSポストセブン
佳子さまを撮影した動画がXで話題になっている(時事通信フォト)
《佳子さまどアップ動画が話題》「『まぶしい』とか『神々しい』という印象」撮影者が振り返る “お声がけの衝撃”「手を伸ばせば届く距離」
NEWSポストセブン
交際が報じられた赤西仁と広瀬アリス
《赤西仁と広瀬アリスの海外デートを目撃》黒木メイサと5年間暮らした「ハワイ」で過ごす2人の“本気度”
NEWSポストセブン
個別指導塾「スクールIE」の元教室長・石田親一容疑者(公式サイトより※現在は削除済み)
《15歳女子生徒にわいせつ》「普段から仲いいからやっちゃった」「エスカレートした」“やる気スイッチ”塾講師・石田親一容疑者が母親にしていた“トンデモ言い訳”
NEWSポストセブン
秋場所
「こんなことは初めてです…」秋場所の西花道に「溜席の着物美人」が登場! 薄手の着物になった理由は厳しい暑さと本人が明かす「汗が止まりませんでした」
NEWSポストセブン
「週刊ポスト」本日発売! 「高市総理を阻止せよ」イカサマ総裁選の裏ほか
「週刊ポスト」本日発売! 「高市総理を阻止せよ」イカサマ総裁選の裏ほか
NEWSポストセブン