「お料理教室を主宰して、かれこれ50年近くになりますが、私が生徒さんに伝えたいことは昔も今も変わりません」
そう話すのは、92才のベテラン料理研究家・ばぁばこと鈴木登紀子さんだ。
「それは、せっかく日本人に生まれたのですから、まずは私たちの国の家庭料理をちゃんと作って食べましょう…ということなのです。料理屋さんのようなお料理ではないのです。ご飯があって、おみそ汁があって、焼き魚と青菜のおひたし、お漬けものをさっと食卓に出せるようになれば、もう上等なの。旬のお野菜はお天道さまからの贈りもの。お料理が苦手でも、毎日作っているうちに手が覚えますから、どうかお続けになること。あなたの愛情が隠し味ですよ」(鈴木さん)
ばぁばの定番夏レシピをご紹介します。
◇たたき梅ご飯(3~4人分)のレシピ
【1】梅干し(大)1個は種を除き、包丁で果肉がなめらかになるまでたたく。焼きのり(全形)1枚は小さくちぎる。
【2】濡れ布巾で湿らせた盤台(または大きめのボウル)に炊きたての白飯(米2カップ分)を入れ、しゃもじでほぐす。白ごま大さじ5、のり、ちりめんじゃこ50gを散らし、盤台を回しながらさっくりと、しゃもじで切るようにして混ぜる。
【3】梅肉をところどころに少しずつのせ、混ぜ残しがある程度にさっと混ぜる。
撮影/坂本道浩
※女性セブン2017年7月27日号