どんな料理でも重要なのが食材の下ごしらえ。ちょっとした手間を掛けることで、料理は格段に美味しくなるという。そこで、家庭料理研究家の松田美智子さんに、野菜の下ごしらえの方法を聞いた。
「アクを抜いたり、変色を抑えたり、歯ごたえをよくするために、野菜を切った後で水にさらす。塩や酢を加えることもありますね。これはみなさん、よくご存じだと思います。それに、もうひと手間! 使用する野菜をまずはたっぷりの冷水につけて、水分と酸素を吸入させてください。野菜は収穫された瞬間から乾燥が始まり、店頭に並ぶ頃にはかなり乾燥が進んでいます。暑さでしなびやすい葉野菜はとくに、冷水にしばらくつけておくと、文字通りみずみずしさが復活。もやしも、いったん水に放してしばらく置き、しっかり水を切ってから炒めると、シャキシャキ感が断然違ってきます」(松田さん。「」内、以下同)
トマトの場合は、種をとるのが重要だ。
「夏の元気なトマトはよく冷やして塩を振り、かぶりつくのがいちばんおいしい。でも、サラダなど料理に使う際は、ジュレ状の種をとってください。この部分は酸味が強く、残っていると料理がべちゃべちゃになります。トマトを半分に切り、種をとる、このひと手間で、扱いやすさ、食感、味、すべてが驚くほど向上します。ちなみに湯むきは、つまようじで皮に1か所穴を開け、沸騰した湯に塩を加えたところへ入れて、皮に亀裂が入ってから氷水に取ると、簡単に皮がむけます」
レタスの水分は冷蔵庫で切るのがいい。