渡部氏の遺族は、「案内状のことは知りませんでした。稲田さんも今年はいろいろあったはずなので事務的なミスでは」(長男の渡部玄一氏)と寛大だったが、稲田氏はどう説明するのか。稲田事務所に質問状を送ると「大臣規範も踏まえ、適切に行なってきております」と回答。パーティーの発起人が故人の渡部氏になった経緯や見解については回答を拒否した。
稲田氏には新たに南スーダンPKO部隊の日報「隠蔽了承」疑惑まで持ちあがったが、安倍晋三首相はこれほど大臣としての資質を疑われる政治家を取り巻きだからと重用し、あまつさえ、後継首相として国の舵取りさえ任せようとした。国民の信を失ったのは、そうした“お友達びいき”の政治が国を危うくしかねないことを国民が感じ取ったからに他ならない。
※週刊ポスト2017年8月4日号