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渡辺達生氏がシルバー世代の「寿影」を撮る意味を語る

写真家・渡辺達生氏が「寿影」を撮り始めたきっかけとは

 有名カメラマンがアナタを撮影する『サライ写真館』。9月18日(敬老の日)、23日(秋分の日)、24日(日曜日)の3日間行われるこの画期的イベント。そのどこが画期的なのか、撮影を担当するカメラマンの一人“ポートレートの巨匠”渡辺達生氏が語る。

「まず撮影される感じが全然違うと思う。普通の記念撮影って『はい、笑ってください』っていわれて、笑い顔を作ってパチでしょ? でもそれって本当の笑顔じゃないんだ、自然に湧き出る笑顔ではないよ。だからその人が持ってる本当の心の底の笑顔が出るまで、モデルになる人と撮影しながら色々話して、オレもとにかく動いて、一番いい表情の角度も探して、必ず満足いくまで撮り続ける」

──撮影の枚数でいうと?

「『週刊ポスト』の表紙の撮影だと150枚くらい撮ってたんだけど、そのくらいは撮るよ。芸能人や作家を撮影するのと同じように撮る。時間は10分くらい撮り続ける。それ以上となると、撮られる人も疲れちゃうだろし」

──10分間撮りっぱなし?

「そう。その間、ストロボもバシャバシャと光り続けるからね。常に光り続けるストロボの下で10分間、シャッターを押され続けるっていうのは、通常はない経験でしょう。ストロボの光を浴び続けていると、自分がなんだか銀幕のスターになったような、なんともいえない気持ちよさに包まれてくると思うんだよね。もちろん出来上がりの写真だけでなく、この撮影される非日常的な感覚っていうのも『サライ写真館』でしか味わえない貴重な体験じゃないかな」

──この『サライ写真館』。シルバー世代向けの月刊誌『サライ』の名前を冠しているように、対象者はシルバー世代ということになってますが…。

「もともと『寿影』という名で、知人や友人の年配の人の撮影を5年くらい前からずっとしてたんだ」

──渡辺達生氏がシルバー世代を撮り続けている『寿影』。その発端は、氏の奥様のお父さんが亡くなられた時、自分が遺影を撮影していなかったという後悔からはじめたという。カメラマンとして何千人という被写体を撮り続けていながら、なぜこんなにも身近な人の写真を撮っていなかったのか? 人気女優の写真もいいけれど、シルバー世代ならではの輝ける一瞬こそ、記録に残すべきではないのか? その想いが『寿影』に繋がり、そして今『サライ写真館』に結実する。

「遺影に使いたいって人ももちろんいるだろうし、使っていただくのはありがたいけど、今の高齢者は、オレも含めてだけどまだまだ元気だからね。そういう人達の元気と活気を写真に記録して寿(ことほ)ぐのが『寿影』なんだ」

──「終活」という言葉が一般的になった。相続税対策や生前墓など話題だが、「遺影」の準備までしている人はまだ多くはない。そういう意味での『サライ写真館』の利用法ももちろん大歓迎。ただしあくまで、気持ちは“終”ではなく“寿”。『終活』ではなく『寿活』! それが『サライ写真館』なのだ。

「『寿影』では必ず宝物を持ってきてもらって、その宝物と一緒に撮影する。するとみんなイイ表情するんだよね。だから今回の『サライ写真館』も、みなさん宝物を持ってきていただきたい。ゴルフクラブでも釣り道具でも麻雀牌でもOK」

 この有料ポートレート・サービス『サライ写真館』、お値段はというと『撮影代、A4判プリント/簡易額装つき:1点、デジタルデータ:1点』の基本料金が5万円。

 街の大手写真館などで記念撮影をすると、それこそ料金はピンキリで相場は“ないようなもの”といわれているが、おおむね3万~5万円。焼き増しやデジタルデータの買い取りなどのオプションをつけると「10万円を軽く超えちゃって…」なんて声もネットではよく見かける。

 そんな中、基本料金は5万円。それが高いのか? 安いのか? は個人の判断に委ねるが、普通はお金では到底買えない極めて貴重な体験、そして生涯最高の写真という新しい宝物が手に入るという、ここで逃したら後で延々と後悔しかねない新サービスには違いない。

 もしこの記事を読んでるアナタがまたお若いのならば、親御さんへのプレゼントというのも粋な計らいかもしれない。

 後悔したくない人は『リンク先』にて詳細を調べていただきたい!

◆渡辺達生(わたなべ・たつお):『情熱大陸』にも出演のポートレートの巨匠。昭和24年、山梨県生まれ。成蹊大学在学中、カメラマンとして『GORO』の創刊に参画。以後『週刊ポスト』『週刊プレイボーイ』『週刊文春』『FRIDAY』『Can Cam』ほか、多くの雑誌で活躍。『週刊ポスト』の表紙は21年、900週以上にわたって撮り続けている。出版した写真集は250冊以上。レコード・CDジャケットでは、美空ひばり『川の流れのように』をはじめ、テレサ・テンからAKB48まで幅広く撮影。石川さゆりは『天城越え』以降ほぼ全てのジャケットを撮影している。義父との別れをきっかけに平成23年より、人物の遺影を『寿影』と題して撮り続けている。

(文:カーツさとう)

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