と、武井咲さんの魅力が爆発した『黒革の手帖』。でも彼女は脱皮したばかり。まずはしっかりと「お嬢の枠外」の演技を定着させるべき! なのに次のドラマの制作発表で、また「お嬢様」に戻ってしまうと聞いてがっかり。

 10月、ディーン・フジオカ民放ドラマ初主演ということで、注目される『今からあなたを脅迫します』(日曜午後10:30日本テレビ系)。ディーン・フジオカさんと武井咲さんW主演で期待大ですが、何と武井咲さんの役がまた「究極のお人よし、清廉潔白のお嬢様」。逆戻りではないですか。

 過去のドラマコラムでも、私は武井咲さんを大いに支持してきました。(「芝居うまい武井咲のドラマが低視聴率なのは『謎』」 NEWSポストセブン2012.12.5 )例えば2012年の『東京全力少女』では渡部篤郎を相手に絶妙なやりとり。2013年の『お天気お姉さん』は黒ポンチョ姿の風変わりな天気予報士に。

 こうした作品群は地味だったかもしれないけれど、武井さんは難しい演技をこなし個性的で味わい深い主人公を上手に描き出した。単なる美少女的アイドルを超えた役者の奥行きを私は感じてきました。

 しかし、視聴率は今一つ。世の中は彼女の魅力を評価しきれず、「低視聴率女王」などというレッテルも張られてしまい、正直歯がゆかった。実は、全日本国民的美少女コンテストに応募した理由を聞かれて武井さんは答えています。「賞金が欲しくて…。確か100万円か200万円くらいで、それをもらって『両親に家を建てるぞー!』と思って応募しました」(「オリコン」2017年8月8日)と、実に率直で意外な理由を明かしています。

 そう、お金です。

 自分自身の持ち味が何かを客観的に理解し稼ぐ武器に使うことができる少女。それが、成長して「黒革のママ」を演じた。至極まっとうなプロセスです。もちろん、これは褒め言葉。だからこそ、そろそろ武井さんをお嬢から解き放ってあげてほしい。時間をかけ丁寧に役者仕事に集中できるような環境を整てあげてほしい。光と影、いろいろな要素を持つ人物役をしっかりと演じていってほしいのです。

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