●宝井琴柑(たからいきんかん)
講談の普及啓蒙活動に熱心に力を入れている。
「ママさんサークルで子供の講談教室を開くために、体験会を開いたんです。そうしたら講談が親御さんたちの心に刺さって、これからも習わせたいということになったんです」
激しい戦の場面を、張り扇をバンバン叩きながら読む「修羅場読み」をすると、子供がフラフラと近寄ってきて、笑いが広がった。講談の良さが認識され始めているともいう。
「その子たちが講談師になるかどうか分かりませんが、種は蒔いておかないと」
琴柑は、高校の現代社会の教科書の伝統文化というコラムの中で講談師として紹介された。
「反響はまだないです(笑い)」
マクラのネタにはなっている。
【プロフィール】神奈川県生まれ。2006年4月、宝井琴星に入門。2010年に二ツ目昇進。
■取材・文/佐藤俊
■撮影/ヤナガワゴーッ!
※週刊ポスト2017年9月15日号