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リタイア後は社会の脇役 会社を創るな、本を書くな

年金75歳支給時代をどう生きる?

 刻一刻と迫る「年金75歳支給時代」が到来すれば、現実的な対策としてはやはり「できるだけ長く働き続けて収入を確保すること」を考えるしかない。

 その時代を反映してか、ベストセラーとなっている書籍がある。元ソニー常務取締役で、82歳の今も現役ビジネスマンとして働く郡山史郎氏が著わした『九十歳まで働く!』だ。郡山氏は子会社のソニーPCLの会長、ソニー顧問などを歴任した後、多くの高齢者の再就職に関わってきた。

 同書内では、高齢者が厳しい現実に立ち向かう上で必要な心構えを「定年後にやってはいけない十戒」としてまとめている。

 社会に貢献したり、自己実現を果たすことで、周囲から認められたい──そういうモチベーションを持つ高齢者は多いが、これは一歩間違うと高慢さを生む。それは以下3つの項目に現われる。

■勲章をもらうな
■本を書くな
■NPOに参加するな

「社会的に認められたいという名誉欲は、年寄りの余生を生きづらくするだけです。それに勲章を配りまくることは官僚の利権以外の何物でもないし、NPOにだって政府からの補助が出ている場合が多い。高齢者になってからも働き続けようという人が国のお金で優越感に浸っていてどうするのか。通学児童のために安全旗を振るなどご近所のためになるボランティアには意味があるが、肩書きをもらったり団体に所属することで自分が何かをした気になってはいけない」(郡山氏)

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