ビジネス

値上げのヤマト、佐川、日本郵便 お得な節約術とは

安く送りたいときに便利なファミリーマートの『はこBOON mini』(HPより)

 日本郵便が9月5日、ゆうパックの基本料金を来年3月から平均12%値上げすると発表した。すでに業界シェア1位のヤマト運輸が10月に基本料金を平均15%、2位の佐川急便も翌11月に値上げすることを発表しており、日本郵便の追随で大手3社すべてが値上げする形となった。

「背景にあるのは、“物流クライシス”と呼ばれるほどの配送物の急増です。アマゾンや楽天などの通販に加え、ヤフオク!やメルカリなど個人間取引が盛んになり、現在、宅配各社は運びきれないほどの荷物を常時抱えている状況なのです。そのため配達員のモチベーション維持や人手不足の解消のために、値上げするしかないんです」(全国紙記者)

 国土交通省によれば、2016年の宅配便の総取扱個数は40億個。前年から2億個も増えており、これは前述の通り、企業だけでなく個人間の取引が激増したことが原因とされている。日頃から頻繁に利用する主婦としては、今回の値上げは家計を直撃する大きな問題である。

 そこで大手3社のサービスを研究。すると、お得な節約術が見えてきた。

◆メンバーに手厚いヤマト

 年間18億個の荷物を配送するクロネコヤマト。全国各地の営業所が割引のキーポイントだと語るのは、消費生活アドバイザーの丸山晴美さん。

「ヤマトの営業所には『ネコピット』という端末があり、送り状をデジタルで作成できます。これを利用すると50円割引になります。営業所に持ち込むだけでも100円割引されますので、合わせてかなりお得なのです」

 また、メールやLINEで配達状況が確認でき、ネットで配達日時を変更できる『クロネコメンバーズ』の会員になるのもおすすめ。

「会員登録し、専用の電子マネーに5万円以上チャージすると、配送料が毎回15%も割引されます。メンバーになれば、荷物が到着する前日にメールで知らせてくれるし、時間も指定できるので便利です」(丸山さん)

 スキーやゴルフ、旅行の際に便利なのが、『往復割引』。送付時に「往復宅急便専用送り状」を利用すれば、往復運賃から100円割引される。

「ヤフオクのユーザーが利用できる『ヤフネコパック』はお得。A4サイズで厚さ2.5cmまでの荷物は全国一律205円で届けられます」(丸山さん)

『宅急便センター受け取りサービス』を利用し、自宅ではなく営業所止めにすると、着払い、元払いを問わず54円の割引になる。

 また、代引きの際に楽天Edyやnanacoなどの電子マネーが使えるのも便利。割引サービスはないが、おつりを気にして細かいお金を用意しておかなくていいのは気が楽だし、ポイントもたまる。

◆「重さ」無関係のゆうパック

関連キーワード

関連記事

トピックス

自宅で亡くなっているのが見つかった中山美穂さん
《急逝・中山美穂さんが遺した家族》「次にいつ会えるのかは父親の判断」離婚した辻仁成との間に今年20歳になった長男…直近の元夫はSNS投稿で取り乱し
NEWSポストセブン
リハビリに励まれる美智子さま(写真/宮内庁提供)
美智子さま 大腿骨の骨折からわずか1か月半で、自らの足で歩行する驚異の快復 新年一般参賀では愛子さまが“介助役”を担われる可能性
女性セブン
怒りが収まらない大谷翔平(写真/AFP=時事)
大谷翔平、“水原一平被告が盗んだ金で買った野球カード”の返還を急いだ理由 厳しい対応の背景にあるのは、米国内で燻る大谷の“管理責任論”
女性セブン
木村一八が結婚に至った背景とは
【中山美穂さん急逝】『毎度お騒がせします』で恋人役の木村一八「励まし合いながら乗り越え笑い合った」追悼コメント
NEWSポストセブン
自宅で亡くなっているのが見つかった中山美穂さん
「救急車と消防車が駆けつけて…」俳優・中山美穂(54)さん急逝…自宅前に停まっていた「ナゾの一般車両」
NEWSポストセブン
進一さんとのひともんちゃくについて語る坂口
「今の彼女は言語化ができない状況」坂口杏里さんの元夫が語った“PayPay援助要求”の背景「お金がないはずはないのに…」「福祉の支援が必要」
NEWSポストセブン
自宅で亡くなっているのが見つかった中山美穂さん
《追悼》中山美穂さんが生前に月1回通った“第2の実家” 焼肉店オーナーが明かす「お気に入りの指定席」「飾らない素顔」
NEWSポストセブン
殺人容疑で再逮捕された勝田州彦容疑者
《連続女児刺殺事件》再逮捕の勝田州彦容疑者が告白 犯行を急いだ理由は“母の小言”「勝田家では夕食に少しでも遅れるとかなり小言を言われます」
週刊ポスト
公務と受験勉強を両立されていらっしゃる悠仁さま(2024年8月、岐阜県関ヶ原町。撮影/JMPA)
《合否発表は来週》悠仁さまに「筑波大推薦入試を受験」報道「筑附の学生はちょっと有利かもしれません」背景に“高校教員のサポート体制”
NEWSポストセブン
学生時代の折田楓氏(左)。中央はフジテレビの小澤陽子アナ(フェイスブックより)
《“バーキン持ってキラキラ笑顔”をSNSに投稿》刑事告発されたPR会社・折田楓社長(33)、フジ人気アナとの華やかな交流
週刊ポスト
(時事通信フォト)
「妻を守るためなんじゃ…」韓国・尹大統領がいきなり戒厳令、背景に疑惑まみれの“美しすぎるファーストレディ”金建希夫人 かつてファンクラブ会員は9万人に
NEWSポストセブン
11月に不倫が報じられ、役職停止となった国民民主党の玉木雄一郎代表、相手のタレントは小泉みゆき(左・時事通信フォト、右・ブログより)
《国民・玉木代表が役職停止処分》お相手の元グラドル・小泉みゆき「連絡は取れているんですが…」観光大使つとめる高松市が答えた“意外な現状”
NEWSポストセブン