●その1「かつて上司や先輩から受けた恩は、下の世代に返さなければいけない」
私たちおっさんが今あるのは、上司や先輩に飲みの場でもたくさんのことを教えてもらったおかげです。若者の側が飲むのを嫌がるからといって、その連鎖を断ち切るのはあまりに身勝手。おごってもらった恩だって、若者におごることで少しは返さないとバチが当たります。人としての道を踏み外さないためにも、せっせと若者を誘いましょう。
●その2「10のうち1か2でも役に立つ話が出来たら、十分に意義があるはずだ」
若者がネットでこぼしているように、そりゃ、おっさんの話はたいして面白くはないでしょう。アドバイスのつもりで言っても、武勇伝や説教としか受け取らないヤツもいます。何をどれだけ学ぶかは、いわば相手の問題。若者向けの話題を探すより、少しでも得るものがあればそれでよしと開き直って伸び伸び話したほうが、きっとお互いのためです。
●その3「気が進まないことでも、経験することできっと本人の成長につながる」
人生、好きなことだけしていればいいというものではありません。嫌だと思うことでも、あとで「あれはいい経験だった」と思うことも多々あります。おっさんとの飲みもしかり。無理に話を合わせたり心にもないリアクションをしたりすることが、巡り巡って本人の成長につながる可能性もあるし、いつの日かこちらの気持ちもわかってもらえるでしょう。
「そこまでして若者と飲みに行く必要があるのか……」という思いもなくはありませんが、迷いは禁物。その1から3は、おっさん自身にも当てはまります。かつての上司や先輩だって、無理に誘ってくれていた部分もあるでしょう。若者との会話にしたって、たまに勉強になることもあります。若者と飲むという気が進まない行為を重ねることで、おっさんはおっさんなりに成長できるに違いありません。
若者のあいだから「そんなに頑張らなくてもいいから」「迷惑な呼びかけはやめてくれ」「その昭和の発想はいらない」といった悲痛な叫びが聞こえてくる気がします。ひるまず果敢に誘いの声をかけましょう。どうせ、ほとんどは「あ、今日予定があるんで」とあっさり断られるのがオチですから。