孫氏は習近平国家主席が引退後、首相か党最高幹部に昇格するとの下馬評が高かっただけに、「逆に習氏らのグループから警戒され、身辺調査が念入りに行われるなど、規律違反の材料があら探しされた可能性がある」と米国を拠点にする中国問題専門の華字ニュースサイト「博聞新聞網」は報じている。
中国には「川に落ちた犬は徹底的に叩け」との常套句があるが、孫氏の場合もその例に漏れておらず、重慶市幹部10数人が取り調べを受けているほか、党大会への出席資格がある重慶市代表団43人のうち、3分の1の14人が代表団のリストから外されていることも分かった。
このような厳しい処分について、香港の英字紙「サウスチャイナ・モーニング・ポスト」のコメント欄を見ると「中国共産党の本質は粛清にある。それは毛沢東が最高指導者の成り上がり、その後、劉少奇(国家主席)やトウ小平ら政敵を葬り去った文化大革命の権力闘争を見れば一目瞭然だ」などと、習氏らの処分に批判的な意見が目立っている。