メディアだけではなく、球団にもプラスに働いている。観客の実数発表が開始した2005年、セ・リーグの1試合の平均観客数は2万6650人だった。CS導入の2007年には2万8103人にアップ。今年は3万2690人にまで増え、実数発表以降最多の数字となった。野球担当記者が話す。
「毎年Bクラスのチームがいきなり優勝は無理でも、3位以内なら希望が持てる。現に、CS導入時にBクラスの常連だった広島や横浜は、CSを経験したことでチーム力が上がり、日本シリーズ進出を勝ち取ったという側面もあったでしょう。シーズン終盤のCS争いによって観客動員を保った面もあったし、ファンに観られることで選手の潜在能力が引き出される効果がある」
どんなルールを採用しても、必ず問題点は出てくる。議論を重ねながら最善のCSを作り上げる必要がありそうだ。