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血液検査の“基準範囲”過信は禁物 数値が甘い可能性も

検査結果を過信してはいけない

 健康診断において血液検査の結果は、重要な指標となる。ただ、注意すべきは、「基準範囲」を過信しないことだ。そもそも日本では、各検査項目の基準範囲が検査機関や医療団体などで異なる(以下、記事内の基準範囲はあくまで参考値を記す)。思温病院理事長の狭間研至氏が指摘する。

「それゆえ、数値が正常範囲内でも、採用されている基準が“甘い”可能性もあります。また、正常範囲内だとしても、前年との比較や他の数値との組み合わせ次第では、健康状態に注意を要するケースが少なくないのです」

 以下、検査項目ごとに検討してみよう。

 数値が低いと貧血のリスクが高くなる「ヘモグロビン」。基準範囲は、男性13.1~18.3g/dlだが、栗原クリニック東京・日本橋院長の栗原毅医師はこういう。

「前回の検査に比べて2~3g/dlの急な減少がある場合、注意が必要です。知らないうちに体内で血管に細かい傷ができるなどして出血し、赤血球が減少した怖れがあります」

 前出、狭間医師も「下限ギリギリ」に注意を促す。

「数値の下限を下回ることはもちろん、下限ギリギリでも安心できない。胃がんや大腸がんが疑われるケースもある。便に血が混じっていないかなどを確認すべきです」

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