被害状況を問い合わせフォームに記載して、メールを送信。だが、その後、待てど暮らせど返信がない。連絡がないことへのイライラは募るばかりで、電話で話すことができれば一瞬なのに、と思わずにはいられなかった。しかし、これはWの取材不足が原因だった。
「電話による相談窓口は必ずあります。特定商法の決まりで、サポートセンターの番号は『規約』に必ず記載しなければならない。まずは規約を見てみましょう」(石川氏)
この情報を知らぬまま、問い合わせから3週間が過ぎ、しびれを切らせて再度問い合わせフォームからメールを送ると、今度は即座に返信が! 以下はその内容だ。
《お心あたりのない利用であるとご連絡いただいたポイントのお見舞いについても検討させていただいているため、お取引の内容などについて慎重に確認を実施させていただきたく存じます。お時間をいただいており誠に恐れ入りますが、確認完了後にメールにてあらためてご案内させていただきますので、今しばらくお待ちくださいますようお願い申し上げます》
なんと調査の後に、ポイントの返還についても検討しているという思いもかけない内容だった。正直、諦めかけていただけに期待に胸が弾んだ。
Wがヤフーに問い合わせをしてから約1か月が経った。
《第三者によるものと見受けられる不正アクセスおよびポイント利用が確認されました。(中略)今回に限り以下の通り利用されたポイントをお見舞いとして進呈させていただくことになりました》
◆諦めずに問い合わせを
パスワードの再設定など、いくつかの条件とともに約1か月後にポイントが返ってくることとなった。時間も手間もかかったが、ついに“悲願”を達成したのだった。Tポイントプログラムを運営するCCCの広報がこう語る。
「お客様から連絡があり、不正があったと判断した場合、ポイントをお返しすることがあります。不正の有無の判断は、ご報告の内容に基づいた調査の結果によります。被害を受けた場合、まずはコールセンターかお問い合わせフォームにご連絡ください」
ネットトラブルに詳しいITジャーナリスト・坂本翔氏もこう続ける。
「Tポイントや楽天のような大きな企業ほど、ユーザーを大切にしているため、きちんと対応してくれるケースが多い。諦めずに問い合わせをしてみることが重要です」
ポイント奪還という吉報を編集長に伝えると「だいたいポイントも管理できないから、仕事でも部下を管理できないんだよ! 私生活から見直せ!」となぜかお説教…。
無事にポイントが返ってきたのはよかったけど、上司の評価は下がる一方…。
読者の皆さん、この記事を読んでWのように痛い目に遭わないようにお気をつけください。
※女性セブン2017年11月23日号